第79話 FX


 「とうとう袂を分つときがきたか」


 「そうね」


 いつものカラオケにて。

 特にG1も無かったけど、梓と一緒に地方の競馬に息抜きに行った帰りだ。

 ここ最近ずっと勉強ばかりで遊べてなかったし。

 それで競馬に行くのもどうかと思うが、それはさておき。


 《基本情報》

 名前 谷圭太

 年齢 18

 身長 183cm


 学力 100/100

 運動能力 70/100

 容姿 95/100

 運 70/100


 【歌Lv5】 【競馬Lv5】 【スロットLv2】

 【パチンコLv2】 【麻雀Lv3】 【性技Lv5】

 【作詞作曲編曲Lv5】 【作画Lv5】 【楽器Lv5】

 【編集Lv5】 【音感Lv5】 【健康体Lv5】

 【護身術Lv5】 【良匂Lv5】 【話術Lv5】

 【カリスマLv5】 【エンパシーLv5】

 【危機察知Lv5】 【変装Lv5】 【FX】


 残金 20,000,000円



 《基本情報》

 名前 中村梓

 年齢 18

 身長 171cm


 学力 100/100

 運動能力 70/100

 容姿 95/100

 運 70/100


 【歌Lv5】 【編集Lv5】 【料理Lv5】

 【麻雀Lv1】 【性技Lv5】【作詞作曲編曲Lv5】

 【作画Lv5】 【楽器Lv5】 【音感Lv5】

 【メイクLv5】 【健康体Lv5】 【護身術Lv5】

 【良匂Lv5】 【話術Lv5】 【カリスマLv5】

 【エンパシーLv5】 【危機察知Lv5】

 【変装Lv5】


 残金 20,000,000円



 スキル欄も見てもらったら分かるだろうが、俺はFXのスキルを覚えたが、梓は覚えていない。

 今までは同じようにスキルを取ってたんだけど。


 「FXがレベル無しスキルとはな」


 「そういうのもあるのよね」


 レベル無しだからといって、ラッキーと思ってはいけない。普通はスキルを覚えるのに1000万掛かるが、レベル無しのスキルは1億も掛かるのだ。

 これには俺と梓もびっくりである。


 普通に1000万で取って、レベルを10に上げる方が安上がりだ。これを取るために、最近のG1の取り分は梓に渡さずに俺が総取りしてたし、貯めるのにかなり苦労した。


 で、1億も掛かるなら梓はいらないと、今回は取得を見送った訳だ。

 まぁ、実際にやるのは俺だし、一人覚えてたら充分ってのもある。


 「これで金が一気に増えるぞー」


 1億なんてすぐに取り返せる。

 それぐらいFXには破壊力があります。

 リスクもあるけどね。その辺はスキルが上手い事やってくれるだろうと楽観視。

 勿論、失敗しても大丈夫なように保険も用意してある。


 「なんとか秋には家の分のお金が貯まるな」


 「曽川君のお父さんに連絡はしてあるのかしら?」


 「もちのろんであります」


 不動産屋にも曽川君のお父さんにもしっかり連絡してある。

 大学入学までには間に合わなそうだが、それでも構わない。念願の一軒家。今から楽しみだ。


 FXを始めるのが少し遅れたのが痛手だな。

 18歳になってすぐに始めたかったんだが。

 普通に忘れてた。なんか忘れてるなぁと思ってて、ステータスボードに貯めてるお金を見て思い出したんだ。学力が100でもこういう物忘れはあるんですねぇ。


 「よし。模試も大事だけど、息抜きも大事。今日は歌って歌って歌いまくるぞー」


 ノートパソコンをポチポチしつつ、カラオケを楽しむ。8月後半にある模試に向けて英気を養わせてもらうとしますか。

 次こそは満点を取ってやるからな。

 勿論秋にあるやつも。



 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る