第9話 さよなら、昴
火葬場について、昴との最後のお別れが終わってしまう。
行くな
昴
行くな
声にならない声は、涙として流れ落ちていた。
「ああーー、ああーー」
昴の母親が泣き崩れる。
「ママーー。大丈夫?痛いの痛いの飛んでいけ」
あやめは、母親の頭を優しく撫でている。
「ありがとう、ありがとうね。あやちゃん」
「うん」
満面の笑みを浮かべるあやめだけが、まるで別次元に存在している気がする。
昴……。
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