第179話 カウンター
おそらく、まだゼスの手の内はかなりあるはず。私の予感だが、なんとなくそれがわかる。どんな技が出てくるか予測もつかない。
さてどうする?
そうやって警戒しつつ、私は徐々に間合いを詰めて行く。こうやってプレッシャーを与える事で、ゼスの疲労を狙っていく所だ。
それをわかってか、ゼスもあまり動かず私が来るのを待っていた。ここから何が出てくるか。そこはわからない。しかし、何かしてくるだろう予想はできた。後はカウンターのカウンターを狙うのだ。
そして一足一刀の間合いに入った時点で、私は眉間に向けて突きを放つ。それに対してゼスは、
消えた
やはり上体がいなくなっていた。いや、正確にはゼスは、背を私に向けて後ろに上体を倒し、私の突きに合わせて後ろ蹴りを私に放つ。
それを見越して突きを浅めに放っていた私は、その蹴りを剣の柄尻で下に打ち下ろしたのだ。
柄尻と言えど聖剣の加護がかかった場所。ゼスの足に、なかなか大きな打撲傷がついた。
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