第58話条件

「マキシマムさんの居場所がわかりました」

私はレイナとアレクさんに告げた。

アン・ガールを軍に引き渡さず、直接分からせたのは全てはこの為……

戦場とはいえ、私はマキシマムさんをわからせ仲間に引き込んだ。

「本当に助けに行くのですか?」

「そうですよアレクさん、私は責任を取らなければなりません」

「責任…?」

「マキシマムさんは……自身の性別を失って幼女になってしまいました………私がもっと注意していれば……」

「悪いのはペドフィリアであり……アナ様の責任ではありません…」

「それでも…私は助けに行きます」

「わかりました……私もレイナと共にお連れ下さい、彼とは同郷です……私も力になりたいのです」

「共に行きましょう!彼を助け出すのです」


私達はこっそり本陣から抜け出した。

捕虜のアンさんはテントの中で猿轡と亀甲縛りで一人SMプレイを楽しんで貰っています。

置き手紙とともに、彼女の周りに結界を張っておきましたよ。

彼女が余計な拷問や性加害に合わないように、味方にペドフィリアは居ない筈ですが、戦場ですからね何があるかわかりせん。


私達は手に入れた情報を元に聖都東の森の中を進んで行く。

聖女である私にはわかった、ここには人避けの魔術が施されている。

その証拠に私は平気だったが、レイナとアレクさんは身体が震え、恐怖を感じていたようだ。

そして二人が帰りませんか?とか言って来たのでビンタをしました。

すると二人は正気に戻り、ありがとうございます!

と元気に御礼を言ってくれました。



森の中を進んで行くと開けた場所に出ました。

そこには帯剣した、十二歳ぐらいの金髪の美少女がいた。

「ユリアン様……」

レイナは、その少女をユリアンと呼んだ、それは裏切りの聖騎士名前だった。

「やあ、レイナ!こんな姿に成っても判るのかい?」

聖騎士同士面識があるのか、彼女はレイナに好意的なようですね。

私は駄目元で提案してみることにした。

「私達を通してくれませんか?」

「幼女神様の首でも取りに来たのかい?」

「私はマキシマムさんを助けに来たのです、幼女神と戦うつもりはありません」

「彼……いや彼女は三幼星の一人フェイク・ガールだ、聖女といえども簡単には救えないと思うけど…それでもいくのかい?」

「当然です」

私の答えに彼女は笑みを浮かべ、アレクさんの方に視線を移した。

アレクさんは今メイド服ではなく、皮のベストとズボンを身に付けている。

化粧はしているので女性にしか見えない、普段から胸以外は素晴らしいと影で言われていた。

ユリアンの視線はアレクさんの股間を見ているようだ、股間には盛り上りがない、どうやってあの見事なモノを隠したのだろうか?

「通しても良いが条件がある」

条件?はっ!?

まさかアレクさんの竿を味見させろと?

悲報!聖都の聖騎士はやはり変態だった!!

「はは!何か誤解してるようだね、確かにレイナの恋人は美形だが、私の性癖には刺さらないから安心していいよ」

「それでは条件とは?」

「通すのは聖女とレイナの彼氏だけだ、私はレイナ・エクスプレスと決闘を望む」


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