第6話立花杏の日常2
私は、遠藤先生と、公園近くの喫茶店に入っていた。
「好きなの頼んでいいよ」遠藤先生が、私に注文を
促す。「じゃあークリームソーダをお願いします」
私は、なぜか、緊張しながら。クリームソーダを頼む。
「それだけで、いいの?」「はい」遠藤先生が、すみませんと
店員を呼び。「コーヒーとクリームソーダをお願いします」
「はい。かしこまりました」と店員が、注文を聞き。去っていく。
店員が、カウンターに戻るのを見届けると、遠藤先生が、私の
顔を見つめる。「まさか、立花くんが、そんな事を思っている。
なんてねぇ」遠藤先生が、頬杖を付きながら。私に、話しかける。
「本当に、先生なんですか?」「何が?」とぼける。遠藤先生に
私は、他の人に聞こえないように。小声で、話す。「先生が、
少女連続殺人事件の犯人なんですか?」「あぁ、そうだよ」
遠藤先生が、不気味な笑みを私に向ける。「本当なんですか」
「あぁ、そうだよ。僕は、あの子たちを天に返す手伝いをしているんだよ」
遠藤先生が、優しく表情を見せながら。理解できない。発言をした。
そこに「お待たせしました。コーヒーとクリームソーダです」店員が
コーヒーとクリームソーダを自分らのテーブルに置く。
「失礼します」一礼して、店員が、カウンターに戻る。「さぁ、どうぞ」
「いただきます」私は、メロンソーダの上に乗っている。
ソフトクリームの先に乗っている。サクランボを口に運ぶ。
それを優しく見つめる。遠藤先生が、ブラックのコーヒーを
一口啜る。「じゃあ、本題に入ろうか」「本題って・・・・・・・」
「立花くんには、殺したい。人がいるんだよねぇ」「あぁ、はい」
「僕が、立花くんの代わりに、君の殺したい。人を殺してあげるよ」
淡々と、喋る。遠藤先生の眼光が鋭かった。「立花くんは、誰を
殺したいのかなぁ?」「私の兄の彼女です」私は、正直に話す。
「何で、殺したのかなぁ?」「私の兄を奪ったからです」
「ほぅ~。立花くんは、お兄さんの事が好きなんだねぇ」
遠藤先生が、私に向かって。微笑む。「はい。好きです」
私も、遠藤先生の顔を見つめ。答える。「だから、君は
お兄さんの彼女を殺したと思った。大好きな、お兄さんを
奪った。泥棒猫の女を殺したいって・・・・・・」「はい。
そうです」「なるほど。なるほど。それは・・・・・・
それは・・・・・・美しいじゃあないか。「美しい?」
「美しい兄妹愛をこんな近くで、見れるなんて・・・・・・
僕は、なんて、なんて、幸運なんだろう~」「先生?」
「じゃあ、この件は、先生に任せって。立花くんは、大好きな
お兄さんと仲良くねぇ」コーヒーを啜る。
遠藤先生の顔を見て。私は、溶けかかった。ソフトクリームを
スプーンで、すくい。私の口に運び。
私は、ニヤッと口角を上げた。続く
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