14. 娘の友達! 後編
「はい、
注文の品が届いたので、三人でご飯を食べることにした。
「あなた骨折してるの左手でしょ? 自分で食べなさいよ」
「
「えぇえええ!」
口は悪いが
俺も公共の場でそういうことをするのは恥ずかしいので、ある意味こいつに助けてもらう形になった。
「ちょっと
「私は
「い、いいから! ご飯は皆で楽しく食べようよ!」
「私は、あなたがいなきゃ楽しくご飯食べられるんだけどなぁ」
ぐぐっ……! やっぱりこいつ可愛くないなぁ!
見た目だけなら、外ハメ気味のふわふわのボブヘアーがとても似合っているし、顔の各パーツもとても整っているほうだと思う。
色素の薄い髪に色白の肌、赤みがかった瞳をしていて、見た目だけなら普通に可愛いと呼べる部類だろう。
だが絶望的に性格が可愛くないっ!!
ふんっ、全部うちの
それにこいつは高一にしては体格が幼すぎる。
「そ、そんなに
「そりゃ大好きよ。あなたなんかに負けないんだから」
「むっ」
間を繋ぐための会話だったのだが、
さすがにその言葉は聞き逃せない。
俺の
「その言葉はいただけないな」
俺は、ガタっと席を立って
「な、なによ」
「いいか! 俺の
「わ、私だって
「なんだと!」
俺と
やばいじゃんこいつ!
親の俺を差し置いて、友達にそこまで言うかぁ!?
もしかしてこの子ってそっち系では――。
俺の立場としては、この子と
「えへへへ。やめてよ二人ともぉ」
ニコニコ顔の
「……」
どうやらこの
※※※
「じゃあね
ファミレスから出ると、
「ちょ、ちょっと待ってよ! もう少し一緒にいようよ!」
な、なんか、ついさっきも
「これから
「そ、そんなぁ……。私よりも
「うん」
バッサリ。
というか、俺これから
初めて知った。
「
あまりにも無慈悲だったので、俺は
「ただの同級生のくせに偉そうにしないでっ!」
――が、何故かその
えぇえ……。
俺、お前の援護射撃をしようと思ったのに!
「そんな風に
「う゛っ!」
今度は
成長した
「だ、だだだってぇ……
「
「嫌いだなんて言わないでよぉ……。だってぇ
「えっ?」
「うっ、うぅううう。ぐすっ…。うぅううううう。おぇええっ」
「
こ、
俺が思っているよりも
「私だって
「むっ!」
ついに本性を現したなこいつ!
やっぱり女の子大好きっ子だった! 俺の
「うわぁあああああん!!」
「……」
「わぁああああああん!」
「……」
「あぁあああああああ!」
「……」
こ、
「……
「う、うん」
「
「
な、なんなんだこいつ……あまりにもクレイジーすぎないか……。
怒ったり泣いたり情緒不安定だし……。
「
「ありがとう……!」
ズビィイイイイイ!!
思春期の女子高生とは思えぬ豪快さだ……。
「
「まずいっ!」
バッ!
俺は、寸前で二人の
「何?」
「それはちょっと」
「何であなたが邪魔をするの?」
「それはその――」
ふぅ、危なかった。
そんなことをして、
「これは
「
守るという言葉に反応して、後ろにいる
「えへへっ、お父さんの匂いが――」
「ちょっとーーー!」
あぁあああ! もうどうしろっていうんだよこれ!
「ちょっとあんた!
「
「あ゛ぁあああ! 許せない!」
「許せない許せない!!」
「お客様、入口の前で揉め事はちょっと……」
ファミレスの店員さんが出てきてしまった……。
本日二度目。
またしても入り口前で店員さんに怒られた。
※※※
「
「その言葉、そのまま返してやるよ」
大急ぎでファミレスから離れた。
今は、アテもなく三人で近所を
「大体あなたいなければ――」
「
「う゛っ!」
俺につっかかってくる
ふんっ、大人気ないが少し気分がスッとした。
「ゆ、
「なに?」
「私と携帯番号の交換をしてくれないかしら。あなたが
「はぁ?」
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