第15話 さらば!鈴木課長
予期せぬ内部監査、逝去した父親の葬儀問題。ベテラン刑事、鈴木は、ストレスが爆発する寸前で車を運転中に、道路に飛び込んできた人を轢いてしまう。慌てて轢いた男を確認したが、彼はもう死んだ状態だった。ただでさえ問題が山積みの状況で交通事故まで起こせば、手錠がかけられるのは時間の問題だ。しかも、よりによって現場近くに警察のパトロールカーが巡回していた。結局、死体をトランクに隠すことで一時的に危機を免れた鈴木。それから死体をどう隠蔽するか思案した末に、とんでもない方法を思い付く。父親の棺桶に一緒に入れて土葬にしてしまおうと。
父親の最期を汚してしまうのは人の道に外れていることは分かっていたが、結局、奇抜なトリックを利用して死体を隠蔽することに成功する。これで一件落着かと思いきや、新たな問題が生じる。鈴木の携帯電話に濱野という謎の男から着信が入り、鈴木が人を轢いたことを全て知っていると語る。濱野は事実を暴露しないかわりに鈴木に言うとおりにするよう脅し、鈴木は要求を渋々承諾。濱野の指示どおりに動きつつも、彼の支配から逃れようと画策する。
土葬にした男が、氷上清史郎という指名手配犯である事を知る鈴木。氷上の仲間を違法に締め上げた鈴木は、自分を脅迫している謎の男が、悪徳警官の黒沢刑事である事を知った。黒沢は押収した麻薬を横流しして大金を稼いでいた。死んだ氷上は、黒沢から金庫の鍵を盗み、黒沢はその鍵を取り戻すために鈴木を脅していたのだ。
田舎道で待ち合わせて、黒沢に氷上の死体を引き渡す鈴木。その遺体には爆弾が仕掛けてあり、黒沢の車は吹き飛んで溜め池に沈んだ。しかし、黒沢は死んでいなかった。自宅で黒沢に襲われ、死闘の末に今度こそ黒沢を殺す鈴木。
警察を退職し、地道に生きる決心をして父親の墓に参る鈴木。そこで見つけたのは、氷上の死体を掘り出した時に落とした金庫の鍵だった。黒沢の金庫を探し当てた鈴木は、見たこともない大金を手に入れた。
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