第7話 ヒーリング法

「新たな女王誕生に祝福の鐘を……!!」


「…メポ子ちゃん!!」

「了解メポ…!!」


…リンゴーン!!…リンゴーン!!


流月が城の鐘を鳴らし、芽依が白い鳩たちを放った。


それと同時に、シロネが詠唱を開始した……。


“ 聖なる鐘よ――鳴り響け……♪


癒しのうたを……届けたまえ―――♪”


シロネは、まるで歌を歌っているように見えた―――。


“ 憎しみある所に 愛を……♪


悲しみある所に 喜びを……♪


怒りある所に 優しさを……♪”


流月と芽依たちが鳴らす鐘の音と、シロネの詠唱が共鳴し……聖なる光が優しく人々を包み込んで行く―――。


その一方で……。


「ぐっ…!? 何…だ この雑音は!?」


「頭が…割れそうだ―――!!」


黒魔術師たちは、次々と意識を失って行った……。


「す…凄いメポ!!」

「これが…“ヒーリング”なの!!」


“ 我 シロネ・ホワイティの名に置いて命ずる……!!


闇ある所に 光りを与えよ……!!


――民たちの深き眠りを 今 解き放て……!!”


……パァァァッッ―――!!!!


「……見て!! 城の色が……!!」

「元の白色に戻って行くメポ!!」


……すると―――。


「ん…私ったら、寝てたのかしら…?」

「あれ…何でこんな所に…?」


「ハッ…!! 今日はシロネ様の女王継承式じゃない!?」

「あれ…継承式もう終わったの?」


城は元の白色に…そして、国の人々は正気を取り戻した―――!!

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