第一章・第五十五話 Devil`s-King time(魔王の時間)

955 どよ~~~ん……

 第一章・第五十五話 Devil`s-King time(魔王の時間) が始まるよぉ~~~♪

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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 055【Devil`s-King time(魔王の時間)】


 ―――サイド真琴。


 『はぁ~~、マジでトホホだな。1年間の昏睡が、此処まで演奏に影響を及ぼすとはな』


 ……マジでヤベェよ、これ。


ホントにヤベェって!!


これは、ホントのホントにヤベェってばよ!!


……いやな。

なにが、そんなにヤベェっかって言うとよぉ。

学校でも1・2を争うカジ&グチイケメンコンビの野郎共の演奏レベルの成長が、果てしなく激ヤバなんだよな。


ホント、マジで洒落に成んねぇぐらいヤバ過ぎるってばよぉ!!


ってか、ちょっと見ない間に……なんなんだよアイツ等?

俺がさぁ、ちょっとアメリカで不本意な昏睡をしてしまった状態から、日本に帰って来たらよぉ。

おかしなぐらい演奏のレベルが成長してやがってよぉ。

何をどうやったら、あんなに恐ろしいスピードで急成長を遂げられるんだよ!!


オマエ等マジで訳がわかんねぇぞ!!


まぁ……そうは言ってもだな。

これ自体は、あのアホイケメンコンビが必死に努力を重ねて練習してきた結果なんだろうけどよぉ。

それにしても、あまりにも、この急激な成長が摩訶不思議な現象だったんでよぉ。

ライブの練習を一通り終えた後、第二音楽室から、歌謡コンクールの会場にチンタラ歩いて行く間に、ちょこちょこと、その理由を何気なく聞いてみたところだな。


矢張り、この異常な成長には、幾つかの大きな要因があったんだよなぁ。


その要因になったカテゴリーは3つ。


例えばだ。

その1つ目の理由に挙げられるのが。


さっき音楽室でも聞いた……

①アメリカに渡った筈のステラから届き続けた手紙【PRACTICE!!letter from Stera】


そぉ……ステラの奴が、行方不明になった俺を探しにワザワザ渡米してくれたのは、もぉご承知の筈なんだが。

この渡米してる間にも、律儀な性格のアイツは、日本に残してきたカジ&グチの事を心配をして、アイツ等のパートであるヴォーカルと、ドラムに対する練習方法を独自に編み出し、それをカジ&グチ宛ての手紙を、毎月嗜めていたらしいんだよ。


まぁ……そうは言ってもだな。

元々畑違いなパートの話だから、それ自体に、どれだけの練習効果が有ったのかは解らないんだがな。

精神面での効果は間違いなく抜群。

異国の地に行ってるにも拘わらず、そんな物を心配して送って来られた日にゃあ、男としては練習せざるを得ないからな。


特にステラは超ド級の美人。

口は悪いのが偶に瑕だが、あれ程の美人に心配されて、男が何もせずに沈黙する訳に行かないからな。


現に、この律儀な手紙により、ステラの必至さが伝わり。

あのカジ&グチが、以前の様な、どこか腑抜けたダラダラした練習をするのではなく。

アイツ等自身がヤル気を出し、自ら必至に練習を開始していたのだから、この効果は間違いないだろう。


現実的に見ても、この手紙の効果は絶大だったと思われる。


それにだ。

カジが千尋絡みでもなきゃ、グチが金絡みでもないのに、なんか『ステラに恩返し』する為に『優勝を狙いたい』って言ってんだからな。


まずは、此処に行き着いた解答としては完璧だろう。



そんで2つ目の理由が。


②素直や、山中のアホ・ボケ・カス・スカタンが、結構、あの2人の事を気に掛けてくれていた事。


これまた、間抜けなおいちゃんがアメリカでの失踪中に起こった事なんだけどな。


人気ユニット3B-GUILDでボーカルをやっている素直や、一応、プロでやってる謎の関西芸人ドラマーが、仕事の暇を見繕っては、例の音楽室に集まり、カジ&グチの練習の手解きをしてくれてたらしいんだとよ。

特に3年に入ってからの4月~6月の中旬に掛けてまでは、必要以上に練習に付き合ってくれていたらしく。

果ては、なにかしろの理由で、集中特訓みたいな物まで行われていたらしい。


それで、此処にステラの精神的なバックアップも加味されて、まずは4月~6月の中旬までに飛躍的な成長を遂げたみたいだ。


けどよぉ……コイツ等がこれ程までに成長する程、ホント4月~6月に掛けて何があったんだろうな?



……っで、最後の3つ目なんだがな。


③眞子の存在。


結局……此処なんだよな。

矢張り此処でも、アイツの存在が密かに見え隠れしているんだよな。


まぁ……多分これがな。

みんなから聞く、アイツが噂通りの演奏の腕前なら、間違いなく、此処が一番デカイ理由に成ってるとは思うんだけどな。


なんか知らねぇんだけどなぁ。

アイツ、なんかカジ&グチに、やけに肩入れしているらしくてな。

短期間でボーカルの発声の仕方や、ドラムの演奏の仕方を教え込んでいたらしいんだよ。


自分の担当パートがベ-スのクセにだぞ。


だからよぉ。

その辺の事が、あまりにも謎が多かったんで、詳しく練習内容をカジ&グチに聞いてみたらな。

なんかアイツ等は口を揃えて【拷問練習】って言う、なんとも不可解な言葉を吐いて来やがったんだよな。


……っで、当然、その言葉の意味が全くと言って良いほど解らない俺は、更に、そこに焦点を絞って、そこだけを追求してみたらだな。


なんか眞子の奴……どこを、どうやってるのかは知らねぇんだけどよ。

アイツと一緒に練習してるだけで、強制的に楽器の演奏レベルを上げてくるらしいんだよ。


この時点からして、もぉコイツ等の言ってる意味が、サッパリ解らん。


まぁなんかカジ&グチが言うには、アイツ等も原理そのものは解らないらしいんだが、それ自体は『拷問練習』って言われるぐらいだから、練習自体は非常に過酷で、恐ろしい様な苦痛を伴うらしいんだがな。

何故か演奏の腕前だけは、眞子に教えて貰う度にドンドン上がって行ったらしい。


兎に角、そんな奇妙な練習方法で、カジ&グチのレベルアップを遂げたらしいんだとよ。


勿論、俺は、眞子の音を、さっきの録音で1度しか聞いた事が無いから、俺には全く訳が意味が解らない。

ただ……話を聞いてるだけでも、アイツの演奏は、崇秀同様に理解の範疇を超えているものだって事だけは確実の様だな。


早い話、アイツはトンデモナイ化物ちゃんだってこった。



……っでだ。

そんな奇妙な練習や、特訓が行われてる間。

オイちゃんはと言えば、完全にマサチューセッツの病院でくたばってた訳だから、なんのレベルも上がってないどころか……1年もベースを弾いてないのが祟って、どちらかと言えば下手になってる様子。


今、音楽室で聞いた感じじゃ、明らかにカジ&グチの方が上手いってレベルに成っちまってんだよなぁ。


そんな俺の状況にも関わらず、俺が連れて来たとは言え糞眼鏡。

最狂最低の糞魔王が、今回のバンドのメンバーに加わって、常識外れなライブに成る事だけは必至。


コイツ等とライブしなきゃいけないと思うとだな。

普段なら、どんなライブでも喜んで『うひょう~~~』ってな感じステージに向かう筈の俺なんだが、今回に限っては、非常にヤル気も出ず『どよ~~~ん』な訳だ。


今更ながらなんだが……俺だけが下手な演奏しか出来なくて、ステージで恥掻くのだけはヤダなぁ~~~。


なんとかして、俺の演奏レベルをアップしてくんねぇかなぁ。



……流石にもぉ今更じゃあ無理だよなぁ。


(;´д`)トホホ


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【後書き】

 最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>

さてさて、今回から始まって第一章・第五十五話『Devil`s-King time(魔王の時間)』のスタートは如何でしたでしょうか?


いやまぁ……なんと言いますか。

倉津君が冒頭でブゥブゥブゥブゥと豚みたいに文句を言うのは、いつもの事なんですが、今回は、ちょっと違った意味での愚痴なんで、彼の現状を考えたら少し可哀想な感じですね。


実際、崇秀、佐藤さんは元より。

自分よりもレベルが高くなってしまっているカジ&グチ君とも演奏しなきゃいけないんですから、これは中々の苦痛だと思います。


まぁ、だからと言って、戦いを避ける訳にもいかないでしょうから、此処は1つ、なんとか気合いで乗り越えて欲しいものですね。


さてさて、そんな倉津君の気苦労が絶えない中。

眞子側も強力なメンバーが揃っているだけに、アチラ側は、どうなっているんでしょうね?


ってな訳で次回は、眞子サイドを見てみたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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