第7話 華やかな皇后の間で、断罪イベントの幕が上がりました。

 私が意識を取り戻したと報告した途端、急展開。

 レオノーラに会いたかったのに、私はコーネリアス殿下とともに皇帝陛下に呼びだされた。カーライル公爵夫妻立ち合いで断罪イベントが始まる。

 代々の皇后の肖像画が飾られた『皇后の間』には、宰相や主要皇族のほか、近衛騎士団長もいる。私は堂々と皇帝夫妻に挨拶をした。

 皇帝陛下は玉座で鷹揚に頷くだけ。

「アイリーン、私を思いだしましたか?」

 皇后陛下に声をかけられ、私は真っ直ぐ見つめた。

「皇后陛下、ご心配をおかけしました。深い愛で慈しんでくださったことを改めて感謝いたします」

 私が言うや否や、アンジェリカがいつものように目を潤ませながら口を挟んだ。

「どうか、お姉様をお許しください。お姉様がリーヴァイと逃げようとしましたが、パメラに止められ、殺してしまったのです」

 ……これ、宮廷マナーではアウトなのに誰も注意しない? 皇帝夫妻や皇太子殿下の前、アンジェリカは発言を許されていないのに? ……あぁ、いつものことだ。愛され公女は特別。

「アンジェリカ、嘘偽りを申せば極刑は免れぬ」

 皇帝陛下が娘を見るような目でアンジェリカに語りかけた。事実、カーライル公爵は幼馴染みで仲がいい。

「陛下、誓って真実でございます。どうか、お姉様にご慈悲を。私がお姉様の代わりに、皇太子殿下と国に尽くします」

 つまり、婚約者交替のお願い。

 アンジェリカに賛同するようにカーライル公爵夫妻も宮廷式のお辞儀をした。私にも視線で命じられるけどスルー。

「アイリーン、申すことはないか?」

 皇帝陛下に発言を許可され、私が口を開こうとした瞬間、アンジェリカにしがみつかれた。

「お姉様、どうか慈悲を賜りましょう。お姉様の苦しみは知っています。お姉様を救いたいの。このまま皇宮から下がらせていただきましょう」

 アンジェリカに腕を引っ張られたけど、私は根性で踏み留まった。花園での日々、微々たる筋肉がついている。やっぱ、筋肉は裏切らない。

「アンジェリカ、あなたの罪が重くなるだけだからやめなさい。カーライル公爵夫妻に適切な教育を受けさせてもらえずに可哀相ですね」

 さようなら、カーライル公爵家。

 さようなら、お父様と異母妹。

 心底で別れを告げ、アンジェリカを睨み据えた。

 ここで少しでも同情したら身の破滅。

「お姉様、とうとうそこまで錯乱されたのですね」

 アンジェリカはいつも言いなりの私の反抗に瞬き三回。

 間髪入れず、コーネリアス殿下が腹から絞りだしたような声で言い放った。

「アンジェリカ、アイリーンの申す通り。罪を重ねるな」

 さすがに、アンジェリカもコーネリアス殿下の言葉に動揺した。

「……で、殿下まで何を仰せになりますか。殿下の気持ちはよくわかっています。私はお姉様のように裏切ったりしません」

「……あぁ、もう聞きたくもない。レオノーラ」

 コーネリアス殿下は忌々しそうに言うと、手を軽く上げた。それが合図だ。皇室の紋章が刻まれた扉が開き、エルドレッド様に連れられた魔女のレオノーラが顔を出した。

「皇太子殿下、ありがとうございます。これ以上、私も聞きたくありません」

 レオノーラは魔女の杖で床を三回、突いた。

「……ど、どなた?」

 アンジェリカを無視し、レオノーラは皇帝陛下に魔女としての挨拶をした。背後に独自の紫色の魔法陣を浮かび上がらせる。自分が一本立ちした魔女である証明だ。

「大魔女・パメラの弟子であるレオノーラと申します。師匠の罪を償うため、参上しました」

「申せ」

 皇帝陛下が許可した途端、レオノーラの態度は一変した。糾弾するように、杖でアンジェリカを指した。

「アンジェリカ、魔女をナめるんじゃない」

「なんのことですの? 言いがかりだわ」

「パメラは拾った孤児を育てるために金も家も必要だった。子供が原因不明の病気になって誘惑に負けたよ。それでも、魔女としての誇りは捨てなかった。あんたとのやり取り、すべて映像の魔道具に保管していたさ」

 パメラが杖を振り回し、巨大な魔方陣を大きな鏡に変えた。ローブの下から取りだした映像の魔道具の光を鏡に反射させる。眩しい光が放たれた瞬間、大きな鏡にはアンジェリカとパメラが映しだされた。

『パメラ、異母姉の淑女面が気にくわないの。記憶喪失にすればいいのよ。大魔女なら簡単でしょう』

 アンジェリカが天使のような顔で、稀代の大魔女に迫っている。傍らには専属騎士のリーヴァイがいた。銀の机には報酬らしき金貨と宝石の山、物件の権利書。

『アンジェリカ様、そんなにアイリーン様が邪魔ですか?』

『私の物を取り戻すだけよ』

 カーライル公女は私だけ、皇太子殿下の婚約者は私、と赤味がかった桃色の目が憎悪に満ちている。

『アイリーン様を記憶喪失にしてどうなさいますか?』

 パメラは不可解そうな目でアンジェリカを覗きこむ。

『それは知る必要はないわ』

『ターゲットは皇太子殿下の婚約者です。西国の国王陛下の外孫にあたる。リスクが大きすぎる』

『孤児を育てている家が崩れそうなんでしょう? 土地に瘴気が溜まっているから、家を建て直しても無理じゃない? どうするの? 魔宮で孤児の養育は許されないわ』

 アイリーンは煽るように物件の権利書を突きつけた。

 大魔女が多くの孤児を拾って養育していることは私も知っている。皇室専属なのに台所は火の車だとも。

『寄付を募っている最中です』

『無理よ。寄付は集まらない。孤児の中に反逆者の子供がいる、っていう噂があるのに』

 アンジェリカが嘲笑を含んだ目で見下ろすと、パメラは腑に落ちたように溜め息をついた。

『アンジェリカ様が寄付の妨害をしているのですか』

『言いがかりはやめて。大魔女を謀反の罪に問いたくないの』

 アンジェリカは多くの貴族子弟を虜にしたし、カーライル公爵という確固たる後ろ盾がある。大魔女であっても太刀打ちできないようだ。

『……ならば、アイリーン様を連れてきてください。目の前にいらっしゃらなければ、記憶は操作できません』

『眠り薬をちょうだい』

『眠らせて運びますか?』

『……えぇ』

 突然、映像が切り替わった。

 気絶したアイリーンの前、勝ち誇ったようなアンジェリカとパメラ。背後には俯いたままのリーヴァイ。

『パメラ、お姉様を早く記憶喪失にして』

『記憶喪失ではなく記憶の封印です』

『私の指示がない限り、封印を解いたら承知しないわ。孤児が反逆者の生き残りとして投獄されることを覚悟して』

 アンジェリカに脅され、パメラは自嘲気味に微笑んだ。

『記憶の封印は私の命取りになる禁じ手です』

『禁じ手? 大袈裟ね。お姉様を記憶喪失にした後、暴れないようにして』

『記憶を封印したら、最低でも一日は眠っているでしょう。長くて三日』

『ちょうどいいわ。一日あれば、奴隷商人に売って、娼婦に堕とせる』

 記憶を失ったアイリーンの行き先を知り、パメラは困惑顔で聞き返した。

『アイリーン様を娼婦に堕とすのですか?』

『娼婦はお姉様にぴったりでしょう。貴族が出入りする娼館ならすぐに噂になるわね? ……けど、帝都の娼館だとこっちも危険かもしれない……ま、奴隷商人に任せるからいいわ。早く、封印して』

 ふたたび、映像が切り替わる。アンジェリカが悪鬼の如き形相でパメラに食ってかかっていた。

『パメラ、どういうこと? どうしてコーネリアス様がお姉様を連れて帰ってきたの?』

 会話から察するに、つい最近のことだ。

『私には与り知らぬこと』

『孤児たちがどうなってもいいの? お父様に言って謀反一族の子供として処刑させるわよっ』

 アンジェリカはパメラの弱みを揺さぶった。カーライル公爵ならば娘の甘言により、孤児を逆賊の生き残りとして処罰できる。実際、孤児の中にはいたかもしれない。

『魔女としての禁じ手を使いました。もう何もできません』

『弟子にやらせればいいでしょう』

『弟子にそんな力はありません』

 大魔女の弟子として魔宮に所属しているのだから魔力は充分あるはず。パメラは弟子を巻きこまないように立ち回ったのだろう。

『お姉様を始末して』

 娼婦として堕ちる姿を見たかったけど仕方がない、とアンジェリカは恨み骨髄の目で続けた。

『アイリーン嬢には面会を申し込まれています』

『その時にリーヴァイと一緒に殺してちょうだい。心中に見せかけて』

ここで映像は途切れた。

 そうして、パメラの独白。

『皇室専属の大魔女・パメラの名にいて、罪を告白する。この魔道具に保存されたもの、すべて真実である。私はカーライル公女であるアンジェリカに依頼され、アイリーン嬢の記憶を封印した。アイリーン嬢は意識を失ったまま、奴隷商人に売られたと推測できる。……魔女の禁じ手を使った故、私は魔力を失った。もはや、魔女として生きていくことは叶わぬ。時が来れば、私は自らの死をもって償う。記憶の封印をした魔女が死ねば、封印は解除され、アイリーン嬢は記憶を取り戻すだろう。この映像を誰が見ているのか、今の私には見当もつかない。それでも、アイリーン嬢になんの非もないことを明かしておく。どうか、聡明な淑女を救いたまえ』

 なんの罪もない子供たちを頼む、と皇室専属魔女は詫びながら頭を下げた。

映像は途切れる。

 レオノーラは悪魔のような顔でアンジェリカの前に立った。同時に近衛の連隊長が拘束されたリーヴァイを連れて現れる。

「……う、嘘よーっ」

 アンジェリカの絶叫の後、皇帝陛下は何事もなかったかのように聞いた。

「カーライル公爵、申すことがあれば申せ」

「爵位を返上します」

 カーライル公爵はいっさい弁明せず、沈痛な面持ちで頭を下げた。すべての罪を認めるということ。

「お父様、違うの。パメラが大嘘をついているのよーっ」

 アンジェリカは血相を変えて縋ったけれど、カーライル公爵は相手にしない。皇帝陛下に対し、懺悔した。

「私は愛する女性を愛人にした負い目がありました。アンジェリカを甘やかしすぎたようです」

「そなたら、アイリーンに対する言動は目に余る」

 皇帝陛下が言うや否や、ヘンリエッタが真っ青な顔で口を挟んだ。

「……お、恐れながら申し上げます。アイリーンが生意気すぎて手に負えなかったのです」

「ヘンリエッタ、余はそなたに発言を許していない。いったいどこの誰が、夫人に発言を許したのであろう」

 皇帝陛下に粛々と咎められ、ヘンリエッタは目を潤ませた。

「……失礼しました……でも、でも……すべてアイリーンのせいです……すべての元凶はアイリーンなのです。ご理解を賜りたく……」

 皇帝陛下はうんざりしたように手を振る。近衛騎士がヘンリエッタを囲み、その口を閉じさせた。

「ヘンリエッタとアンジェリカこそ、家門の恥さらし」

 皇帝陛下が顔色一つ変えず非難すると、カーライル公爵は謝罪した。

「面目ない。不徳の致す限り」

「アンジェリカの罪、見逃せぬ」

「すべて仰せのままに」

 皇帝陛下とカーライル公爵の間ですべて決まった。宰相も皇族も異議を唱えず、決定に従う。なのに、アンジェリカがひとり、騒いだ。

「……い、いやーっ。すべて大嘘よ。私は悪くないの。お父様、助けてーっ」

「アンジェリカ、罪の重さを知りなさい」

 父親に突き放され、アンジェリカの泣き声がさらに大きくなった。皇帝陛下の命により、近衛騎士に連行される。

 一瞬の沈黙の後、レオノーラが口を開いた。

「パメラが養育していた孤児たち、私が預かります。どうかお許しください」

「許す」

 皇帝陛下は一呼吸おいてから、リーヴァイに視線を止めた。

「リーヴァイ、申すことはないか?」

「アイリーン様にはなんの落ち度もございません。俺はアンジェリカ様に焦がれていました。実家が傾き、破産は免れないと聞いた時、アンジェリカ様から話を持ちかけられたのです」

 リーヴァイはその場に蹲り、肩を震わせながら明かした。

「申せ」

「アイリーン様と駆け落ちすれば、実家を援助してくださること。俺は家族を救うため、大罪を犯しました。パメラの魔力により、気を失ったアイリーン様を奴隷商人に渡したのです。以後、ご存じの通り」

 俺はカーライル公爵に捕縛され、投獄されました、とリーヴァイは苦海に落ちたような顔で続けた。

 リーヴァイの家門が破産したとは聞いていない。さすがにアンジェリカもリーヴァイは騙さず、援助させたようだ。

「アイリーンは奴隷商人からイーモンに売られ、また娼館に売られたのか」

「そのように聞いています。イーモンも奴隷商人も旧知の間柄です。アイリーン様の記憶が戻らないか、観察していた様子」

「解せぬ」

 皇帝陛下の疑問はこの場にいる面々の疑問。

「……はい。イーモンや奴隷商人もアンジェリカ様が理解できず、エルドレッド様が動いた時、焦ったようです」

 私が邪魔ならさっさと始末すればいい。どうしてわざわざ記憶を封印して、娼婦に堕とそうとしたのか?

 アンジェリカの気持ちがわからない。

 けど、つい先ほどのヘンリエッタの顔を思いだした途端、なんとなくわかった。母と娘二代、私にコンプレックスがあったんだ。

 ただ殺すだけでは飽き足らない。

 どこまでも堕としたかったんだ。

 けど、甘い。

 所詮、愛され公女の浅知恵。

 本当に私を堕したいなら、いくらでもやりようがあった。それこそ、私を気絶させて場末の娼館に叩きこめばよかったのに。

 カメリアの花園で多くの罠を聞いただけに背筋が凍りつく。

「アイリーン、そなたの意見を聞きたい」

 皇帝陛下に真顔で問われ、私は伏し目がちに答えた。

「陛下にすべて従います」

「国のため、最も穏やかに鎮めるためには、アイリーンの駆け落ちが最適ぞ。今、カーライル公爵に消えてもらっては困る」

 ……それ、私が犠牲になるやつ? 

 確かに、私がひとり犠牲になればすべて丸く収まる。

「陛下、どんな隠蔽工作に励んでもいずれ破綻します」

 以前の私なら犠牲になっていたかもしれない。けれど、カメリアの花園で勉強した。ひとつの嘘が破滅を招く。

「コーネリアス、そなたの意見を聞こう」

 皇帝陛下は私から跡取りに視線を流した。

「僕の妻はアイリーン以外にいない」

「娼館に売られた事実を隠し通せるか?」

「そんなの、どうでもいいだろ」

 ふっ、とコーネリアス殿下が馬鹿にするように鼻で笑った。驚いたのは私や宰相だけじゃない。

「世継ぎとは思えぬ言葉を聞いた」

 皇帝陛下は意見を許可するように、宰相に向かって鷹揚に顎を杓る。

「アイリーン嬢、奴隷商人に売られたことも娼館にいたことも皇太子妃にはあってならないことです。隠せますか?」

 宰相はわざわざ私の前に歩みでた。辣腕宰相ならば痛手を少なく鎮めたいはず。

「隠しません」

「皇太子妃を辞退しますか?」

 皇太子妃を辞退しろ、と宰相は言外で迫っている。コーネリアス殿下が激怒して背後に火柱を立てかけ、エルドレッド様や侍従長に止められた。

 すでに覚悟は決めている。

「……まず、娼婦たちを侮辱しないでください。娼婦を生み出した治世を宰相として恥じていください」

 私が険しい顔つきで言うと、宰相は目を丸くした。

「……なんと?」

 皇帝陛下や皇后陛下、皇族たちの度肝を抜いたらしく、顔に感情が出た。唯一、驚いていないのはコーネリアス殿下ぐらい。

「戦争で泣くのは女と子供です。男は戦って死ねるからいい。生き残った女と子供はどうしたらいいのですか?」

 男には仕事があるけど、まず、女の仕事はない。針仕事とか、メイドとか、狭い門。

「アイリーン嬢、大魔女の術が破れましたかな?」

 黙れ、と宰相は咎めている。宰相が知るアイリーンならば決して意義は唱えなかった。カーライル公爵が私に近寄り、止めようとしたけどスルー。

「アイリーンとしての記憶は戻りましたし、娼館の用心棒としての記憶もあるので言わせていただきます。孤児と娼婦の数は皇帝陛下や宰相たちの罪の重さに比例します」

「口が過ぎると思わないか?」

「娼婦が好きで身体を売っていると思いますか? 誰も好きで娼婦になっていない」

「救済院がある」

 宰相が横柄な態度で言ったように、身寄りのない女性や子供を助ける施設はあるけど、劣悪な環境で搾取されるだけだ。現場を知らない。

「横流しに励む貴族のせいで、救済院はなんの役にも立ちません。どうして本当に女性や子供を助ける施設を作ってくれないのですか?」

 無能、と私は全身全霊を傾けて凄んだ。

「……調べよう」

「宰相やお貴族様のご視察で真実は見えないでしょう。時間とお金の無駄」

「陛下の御前ぞ」

 宰相に注意されたけれど、ここで引いたら元の木阿弥。私は皇帝陛下を真っ直ぐに見つめた。

「陛下、この国に娼婦や孤児がいるのは、陛下の治世の失敗が原因です。どう責任をお取りになりますか?」

 私が言うや否や、宰相が声を張り上げた。

「アイリーン嬢、不敬罪」

 近衛騎士たちが私を取り囲む寸前、コーネリアス殿下が盾になるように立つ。

 ……否、皇帝陛下が手で制した。

「アイリーン、よくぞ申した。未来の皇后はそなた以外にいない。予定通り、皇太子と挙式を挙げよ」

 鶴の一声ならぬ皇帝陛下の一声。

 ……え?

 どういうこと?

 宰相や並ぶ皇族たちが感服したように、私に向かって礼儀を払う。父であるカーライル公爵まで。

 わかってくれた?

 不敬罪で投獄されてもおかしくないのに?

「アイリーン、そなたは私の誇りだ」

 コーネリアス殿下が膝をつき、私の手の甲にキスした。まだまだブチまけたいことがある。なのに、感情が昂って泣いてしまった。……不覚。

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