第42話 聖夜の惨劇

 勤続20年の刑事、獄門がバーで飲んでいると、夫を亡くしたシングルマザーの玲子と出会う。自身も妻を亡くしていた獄門は彼女と親しくなる。


 クリスマスの夜、友人宅で開かれたパーティーを娘、路美と共に楽しんだ玲子は、自宅へ帰る途中に鷲尾たち4人のチンピラにボートハウスへと連れ込まれレイプされてしまう。被害を免れた路美は近くを偶然通りかかった獄門に発見され、重傷を負った玲子は病院へと搬送されていく。4人のチンピラはその日の内に逮捕されたものの、(チンピラのひとり)鷲尾の親が雇った敏腕弁護士・巌流島によって数日後には保釈されてしまう。退院した玲子はPTSDに苦しみながらも審問に臨むが、狡猾な弁護士の弁舌や心ない裁判長の対応によって症状が悪化する。獄門は華厳の滝で投身自殺しようとする玲子を思いとどまらせると彼女を家へと送り届け、路美に自身の連絡先を渡す。


 銀閣家への嫌がらせを行うチンピラの1人、紅蓮は、バーで玲子の恋人、権藤と軽いトラブルを起こすが、マスターに止められて店から去っていく。その後、店の外で帰ろうとする権藤を背後から襲撃する紅蓮だが、そこに彼をマークしていた獄門が現れる。獄門は躊躇せず紅蓮を射殺すると自ら通報し、2人の正体に気付かなかったと嘘の報告をする。一方、裁判長と通じている弁護士は裁判の準備で有利に立ち回り、検事に取引をもちかけて軽い刑で済ませようとしていたが、鷲尾たちは無罪に拘っていた。


 獄門は調査員と偽って鷲尾とその弟を華厳の滝に呼び出すと、2人を射殺して遺体を滝に落とす。2人が姿を消したことは「自殺したのか」というニュースとなり、銀閣家にも明るさが戻ってきた。しかし、チンピラの最後の1人、蔵王が密かに路美に接触し、嘘の証言をするように彼女を脅してくる。玲子の秘密を知っているという電話で蔵王をモーテルに誘い出した獄門は、自殺に見えるよう遺書を書かせた上で彼を射殺する。


 後日、巌流島弁護士が獄門の前に現れて警官による報復は違法であると非難するが、獄門は怯まず「真実は闇の中だ」と返す。弁護士が大型バイクに跨って去って行くと、獄門は中指を立てた。

「俺に意見するなんて百年早い」

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東武警察2 鷹山トシキ @1982

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