作者の読書道

 「本の雑誌社」という出版社のホームページに『作家の読書道』という連載が載っている。大体月に一人、作家の生い立ちからデビュー、最近の状況までをインタビューして、その作者の人生と絡めて、これまでどんな本を読んできたかを振り返るといった内容だ。これが面白くて、職場の昼休みにはよくこれを読んでいる。二十年以上続いている企画なのでバックナンバーも豊富にある。金城一紀、恩田陸、岩井圭也、柴崎友香など自分の好きな作家の若い頃のエピソードを読み、デビューに至るまでの苦労話に感動する。中には天才すぎて苦労してない人もいるが。影響を受けたと挙げられる本を読んでみたりしている。体感では純文学では町田康、佐藤友哉、舞城王太郎の人気がすごい。

 当たり前なのだけれど、どの作者もとんでもない量の本を読んでいる。学生時代に岩波文庫を全て読破したとか、中学時代だけで千冊読破したとか。そして感受性が豊かな子供の頃に読んだ本は一生モノなんだとつくづく感じる。作家の読書量には圧倒されるけど、大好きな数作の本を何度も熟読して、深く頭に刻んで生かすことも大事なんだろうな、と思う。

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