別のお話
大陸横断鉄道の終着駅、ウキグモは美しい駅だった。
ホームもこれまで降りた駅とはひと味違って、落ち着いた雰囲気を醸し出している。色合いが落ち着いたブラウンxグレーなのもあるのだが、何より広告の類いが何一つないのがよかった。
「本当に長い旅だった……」
エッジはスーツケースを3つ担ぎながら、1等客車からホームに降り立つ。
「確か今晩は『あなた』のコンサートじゃない? 間に合ったね」
先にホームに降りていたシンシアはエッジを振り返る。
その背には彼女の身長よりも遙かに長い黒い鞘に収まる太刀がある。
「今からチケットとれるのかな?」
「無理でしょ。というか、今とれるようだったら、『あなた』は嬉しい?」
「それは確かに嬉しくないなあ。しかし、どこかで当たりをつけよう。『君』の方がコンタクトとりやすいかな」
「『私』も一緒でしょうから、今日は無理かな」
「
エッジは影の中の
『そろそろ念話が届きそうです。つないで貰いましょう。ここで
「じゃあ、今日から君は
『
2人(と影の中の1機)は改札口を通り、赤煉瓦のウキグモ駅から出て、ウキグモの街を見る。
森のような木々が生い茂る大きな公園の向こう側にオンポリッジに劣らない大都会が広がっている。
「さて、どうにかして彼らの力を借りないと」
エッジは辻馬車を捕まえ、シンシアと2人、車上の人となったのだった。
セレーネとザイン 強化外骨格×自動人形×ラブ×スチームパンク×ニューウェイブ・ファンタジー 八幡ヒビキ @vainakaripapa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます