第14話
それでは角煮を作っていくか。
まずオーク肉塊を一つ用意して、これじゃ大きいから半分に切って・・・・そこから大きめにオーク肉を切り分ける。二つとも切り分けたら、フライパンをまず空焼きしてから油を敷く。そして、中火で少し経ったらオーク肉の脂身を下にして全面焼いていく。表面がしっかり焼けたらそこに水を大体400g入れて沸騰させる。沸騰してから1〜2分茹でる。茹でたら一旦火を止める。そしたらタレを作ろう。
醤油を75ml、酒を55ml、みりんを40ml、砂糖を50g、水を300mlを圧力鍋に入れる。そこにオーク肉を入れ、輪切りにした生姜を5枚入れて、圧力鍋の蓋をして強火で煮る。
・・・・さて、暇になったな。・・・・そうだ折角ハケを買った事だし、醤油で焼きおにぎり作ってみるか。
そして、早速土鍋を出して、この前と同じで片手鍋に水を入れ、そこに米を入れ研ぐ。白く濁ったら水を捨て、少し濁りがある程度にしておく。そして浸漬させる。
浸漬し終わったら濁った水を捨てて、新しい水を入れる・・・・あ、計量カップあったっけ?・・・・前のフライ返しの二つ隣にあった・・・・前回もしっかり探しとけば良かったな。さて、切り直して、今回は2合炊くから・・・・450ml入れる。そして炊く。
一通りの手順が終わった所でエルバサが話しかけて来た。
「まだなのかのう?」
「まだまだだよ。後・・・・1時間はかかるかな。」
「ぬぅ・・・・1時間がこんなに長く感じた事はないわい。」
えぇ・・・・そんなにかよ・・・・。
「そういえばリアルで昼飯食べてないな。」
「ぬ?お主元の世界に戻るのか?」
「ああ、昼飯食べてなかったからな。・・・・ていうか夕飯か?」
「ふむ、こっちの世界とあちらの世界は時間の流れが少し異なっている。遅れすぎないようにな。」
「分かった。」
というかそこまでやろ。大体1時間ぐらいの誤差程度じゃないのか?
とりあえず、昼飯?夕飯を食べるため、メニューを開いてログアウトした。
「ん・・・・戻って来たのか?」
とりあえず・・・・尿意がとんでもないからトイレ行くか。ヤベェ・・・・!
「ふぅ・・・・トイレも済ましたし、飯食べるか。」
というか外明るくね?夕方ぐらいじゃないのか?
時計を見ると針は13時を過ぎた時間を指していた。
「つまりは、こっちの1日があっちの2日になるのか。」
ほーん・・・・て事はあんま時間ねぇじゃねぇか!
急いで台所に行き、昨日買ってあった素麺を見つけた。
「これにするか。5分ぐらいで作って、15分で食べれば大丈夫だな。うん、行ける。」
片手鍋を出して、そこにたっぷりの水を入れる。鍋を火にかけ、沸騰したら素麺を入れる。そして、再沸騰したら火を止め蓋を閉めて放置。約5分経ったら氷を入れたボウルと水を流してそこに素麺の滑りを取る。これで完成。
茶碗につけ麺と水を3:1にしてそこに氷を入れて、わさびを盛り付けたら素麺の完成!
「いただきます。」
ズルズル
やっぱり夏は素麺よなぁ・・・・ワサビのツンってくる辛さと素麺の味やっぱええなぁ。昔、ワサビを食べ過ぎて味覚障害起きた事あったなぁ。まあ2日ぐらいで治ったから良かったけどあれは焦った。
そのまま食べていき、食べ終わるとさっき言った15分で食べるをしっかり守る事が出来た。
「そういえば土鍋は結構早かったよな?急がないといけないじゃないか!と、とりあえず、この皿達は水で浸しておくか。」
急いで台所に行き、皿を水に浸して、ベット型のVR機の中に入って少し経つと意識が遠のいていった。
「おお主人よ戻って来たか。」
「ただいまエルバサ。俺が元の世界に戻ってからこっちで何分ぐらい経った?」
「大体35分ぐらいじゃないかの。」
「て事は・・・・。」
土鍋に目を向けるとカタカタしていた。
「あ、ちょ!急いで止めないと!」
急いで土鍋の火を消して土鍋の蓋を開けた。アイテムボックスからしゃもじを取り出して切るように混ぜた。
「あ、ちょっとお焦げ出来てる。まぁ大丈夫やろ。」
で、また丸いおにぎりにすると5個ぐらい出来た。これを前にも使ったフライパンを取り出して火にかける。アイテムボックスからハケと醤油を取り出す。ハケを醤油につけて、おにぎりに塗る。そして焼く。
ん〜良い匂い。醤油の焼ける匂いってやっぱ良いな。
・・・・なんか後ろでフゴフゴ聞こえるな。流し目で後ろを見るとエルバサがめっちゃ近くにきていて、肩に涎が垂れるんじゃないかってくらい息が荒くなっていた。
「おぉい!エルバサ!肩に涎垂らすなよ!」
「分かっておる!じゃから早くそれを食わせるのじゃ!」
「まだだよ!後・・・・2分くらいだから大人しくしてくれよ!」
「ぬぅ、分かったのじゃ。」
そのままおにぎりを2分ぐらい焼いていくと、完璧に焼きおにぎりにする事が出来た。
「おーいエルバサ、焼きおにぎり出来たぞー。」
「出来上がったか!!もう待てん!」
するとエルバサは思い切りこちらに突進して、手に持っていたフライパンに口を突っ込んだ。
「熱ッ!ハフ!ハフ!・・・・ゴクン・・・・。」
「ど、どう?エルバサ?」
「う・・・・。」
「う?」
「美味いのじゃ────────!!!!」
そう大声を出してエルバサは気絶した。
ま た か よ。
「慣れたけどさ、そこまで気絶する程のもんではない気がするんだけどな。」
そう言葉を漏らしていると圧力鍋も鳴り出した。
急いで圧力鍋のところに行き、弱火で加圧した。
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