第十六章 死後の話


さて、私達は、死んだら、どうなるのでしょう?


天国行きですか?地獄行きですか?


死ぬという事は、多分、『無』になる事だろう。


まぁ、死んだ事ないし、仮定の話だが。


よく大人に言われただろう。


「悪い事をしたら、地獄に落ちて、閻魔様に舌を抜かれるよ!」なんて。


今思えば、行った事も見た事もないのに、何を言う!!と、ツッコミたくなるが、子供の頃は、かなりビビっていたと思う。


それとは逆に、良い事をすると、天国へ行ける。


天国には、花が咲き乱れ、お腹を空く事もなければ、年もとらない……なんて。


天国良いとこ一度はおいで、酒は美味いし、姉ちゃんは綺麗だ〜なんて歌も昔、ありましたな。


どれもこれも、過ちを犯さない為の戒めの言葉。


本当か嘘か分からないが、本当に地獄があるならば、多分、みんな地獄行きだろう。


なんの罪も犯さず真っさらな素直な気持ちなんて、赤ん坊ぐらいだろう。


その赤ん坊さえ、親より先に死ねば、三途の河原で石を積み続け、その積んだ石を大鬼が蹴散らし、また石を積むという、地獄を味わうのだ。


天国や地獄が本当にあるかは知らないが、この世に生を受けたものは、いつかは死ぬ。


それは、事実である。


その生きてる間に、少しでも何かの役に立ち、人に優しく接する事により、己の命が尽きる時に、「ああ、良い人生だった」と、笑って死ねるなら、それが一番ではないだろうか。


死んだら、どうなる?より、今をどう生きるかが大事だと思う。




天国や地獄が本当にあるか知らんが人生を全うして、死ぬ時に笑ったものが勝ち……らしい話。






ー第十六章 死後の話【完】ー

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