第9話
驚いているといきなり全員からスカートを捕まれ
後ずさりをしようとするが
掴む手が強すぎて動けません
皆がか細い声で
「みっ水」
とポツリと言うとスカートを離してくれました
私は急いで水を準備をしようと思い
ふと開いているドアを見てみると
他の生徒がゾンビのように這いずりながら
こちらの方に手を伸ばすが
それを拒否するようにゆっくりとドアが閉まっていった
呆然とその様子を見ていたが
直ぐに切り替え
「皆は椅子に座ってて」
そう言うとゾンビのように這いずりながら椅子へと向かって行く
その奇妙な光景を見ながら
水差しを取りに行き
とりあえず水差し2つと人数分のコップをトレーに乗せて
皆のところへ向かうと
それぞれのリストバンドからピピピという音が流れた
「おめでとうございます、第1次試験合格です」
白村さんがそう伝えた
私以外の皆は力なくガッツポーズをしていると
音が止まった
私は机にコップを並べて
水を注ぐと皆が奪い取り
一気飲みをした後
コップを前に出してきたので
注ぐと一気に飲み干すを
2つの水差しが空になるまで飲みました
「落ち着いたようなので、所属と名前を」
瑠璃は立ち上がり
「桜花学園高等部・護衛科一年、
「桜花学園高等部・護衛科一年、
「桜花学園高等部・護衛科一年、
「桜花学園高等部・護衛科一年、
「皆さん、第1次試験合格おめでとうございます、私は第2次試験より担当させていただきます、白村です、30分間の休憩を設けますのでゆっくり休んでください」
白村はそう言うと部屋を出ていった
それを見送った後
皆は椅子へと座り込んだ
(私は充分休憩したんだけどなぁ?本の続きの読もうかな?)
鈴はソファーに座り
本を手に取ろうとすると
隣に座っていた朱莉がおもむろに置かれていたクッションを手に取ると
おもいっきり顔を突っ込み
息を吸い込んでいた
驚いて見ていると
椅子に座っていた瑠璃が立ち上がり
椅子の前に跪き
座る部分に顔を突っ込み
朱莉と同様に息を吸い込んでいた
(えっどういうこと?2人とも何をしてるの?)
蜜那に相談しようと見てみると
蜜那は消えていて
どこに行ったのか周りを見てみると
食器棚の前に立っていたので
近付いてみると
蜜那はティーカップを手に取り
持ち手の部分にキスをして
おもいっきり吸い込んでいた
(えっ蜜那もどうしたの?まさか)
鈴は引きながら
周りを見てみると
漆が本棚の前に立っていた
鈴は嫌な予感がしながら
漆に近付くと
漆は1冊の本を取り出し
開くと顔を突っ込み
他の3人同様に息を吸い込んでいた
(どういうこと?私がおかしいの?)
鈴達は知らないが
この部屋の中には
生徒会の私物
つまり男性の私物が置かれている
ここまで言ったらわかるだろう
4人が奇行に走ったのは
男性の匂いを敏感にかぎ取ったから
鈴が匂いを感じなかったのは前世が男性だったから
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