第117話 【12月26日】
この3ヶ月、体重はほぼ目的通りになった。途中気持ちの浮き沈みはあったが、何とか乗り越えることができた。しかしここに来てボクはある種の虚しさを感じている。それは自分が挑戦したことへの誇りと奇妙に共存している。やることはやった。でも、一体何のために?
ボクは影踏みをやっていたのかも知れない。でも影のおおもとの太陽には目を向けようとしていなかった。いや、太陽があることすらも忘れていた。
ボクは何故ダイエットをやろうとしたのか?ボクはこんな基本的な問いかけすら脇に置いてひたすら作業だけを繰り返していたのだ。ボクは影しか見ていない。影しか追っていない。ボクの目の前には既に太陽が輝いていたのかも知れないのに。ボクはまだ俯いたままだ。
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