第14話策士リーン再び

「エル様…ここの予算ですがコレ位、こちらの予算はコレ位で如何ですか?」


「うん。良いと思う…。こっちはこうでここはああして…」


「はい。はい。では、こちらは?」


「ああ…コレか…。確か…これの見積もりは何かに纏めていなかったかなぁ?」


「…確かに。これは一度…纏めた様な気がしますね?」


「だろ?何だったっけ…」


「私の記憶が確かなら私の執務室で纏めませんでしたか?」


「言われてみるとそんな気がするな。よし、思い出したうちに先に執務室へと足を運びコレから済ませるとしよう…。予定は大丈夫だろ?」


「はい。問題ありません。全て前倒しして処理していますので…」


「リーンのお陰だな」


「いえいえ、エル様の仕事が早いからですよ」


「謙遜しなくていい。リーンのお陰で政務でも何でも捗っているんだから」


「あ、ありがとうございます」


 照れるリーンは可愛いな。普段は真面目でクールな彼女が俺にしか魅せない表情。照れ隠しとばかりに艶のある髪をイジイジ…。うん。こういう仕草もいいよね。




***


 リーンの執務室へと俺達は移動。


「相変わらず綺麗に整理はされてるな」


「いつ必要になるか分かりませんから…当然です。ただ物が増えすぎて部屋を圧迫はしていますが…」


「お目当ての物の場所も?」


「はい…。ただ少々お待ちいただけますか?確かあの間に置いておいた筈ですので…」


 リーンが指し示した場所に視線を送ると本棚と本棚の間の更に奥にある本棚が僅かながら見える。俺は入れそうにないが小柄で細いリーンならなんとかいけるようだ。


 狭いその本棚の間へと身を捩らせながらリーンが入っていく。


「んっ…しょっ…んっ…も、もう少し…奥っ…んんっ…あんっ……」


 少し卑猥に聞こえるのは俺の心が汚れているからだろうか?


「と、取れた」


 どうやら取れたようだ。またリーンは身を捩らせながらこちらへと戻って来る。


「エル様…お待たせし…」


“ビリッ”


 そんな音と共に本棚の間から俺の元へとリーンが戻って来た。着ていた服は破けて上半身がはだけている。程よい大きさの綺麗な胸が露わになっている。ポッチも綺麗な桜色。


「っ…!?」


 リーンもどうやら自分の様子に気が付いたようだ。


「み、見ました?」


 慌てて露わになった胸を腕で隠す。なんとまぁ、その仕草の色っぽい事よ…。俺はリーンとの距離を詰める。


「…リーン」


「…え、エル…様?」


 距離を詰めると上目遣いで俺を見上げるリーン。


「…図ったな?」


「…テヘッ。バレちゃいました?」


「だってブラしてないし…以前はそれでハメられたからな」


「だって…最近…エル様との時間が取れなくて…寂しくて…」


 これはまさにういやつよのぉ〜といった所だろうか…。


「夫婦なんだから…そういう時はいつでも言って欲しい」


「は…はい…」


 俺はリーンを抱き寄せ思ってる事を伝える。やっぱり夫婦って何でも話し合ってやっていかないとな。


「で、では…可愛がって…もらえますか?」


 勿論。存分に可愛がらせてもらいます。リーンを優しく押し倒し………


 ハッスルハッスル!!そしてハッスルを重ねる事の〜それまたハッスルハッスル!


 後日談としてリーンがまた妊娠したのはこの時のハッスルが要因だろうな…。

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