第12話策士
レインローズの王城、城下町の復興作業は同盟国からの支援もあり急ピッチで行われている…。何やら復興作業が終わり次第、色々と話したい事等があるとの事…。もしかしてティアとの結婚とかそういうのかも知れない。
そして、俺はというと今日はリーンに呼ばれているんだ…。ティアから聞いた話では既に宰相の座に就くことが決まってるらしい…。将来エルの助けになるからと言われたんだけど…それってやっぱり俺が王になるという事だよな?
ティアはこの国の姫だし…結婚すればそうなるとか考えなかった訳ではない…。俺が王なんて実感ないし、俺に務まるのかとは思ってはいるが…。
「え〜と リーン居る?」
「どうぞ、入って来て下さいませ」
あれこれ考えているとリーンの部屋へと到着…。リーンの部屋も王城の一室が与えられている…。
リーンの許可が出たのでリーンの部屋へとお邪魔する。すると鼻腔には本やインクの香り…。部屋の中の本棚は大量の書物が所狭しと並べられている。机の上も大量の書物で溢れていると言ったところだ。
「女性らしくない部屋なので…」
「いや、そんな事ないよ。リーンは勉強熱心というか、みんなが言う通り知に優れているというのが一目で分かるよ」
「エル様にそう言ってもらえると嬉しいです」
リーンは前世で言うと図書館に居そうな感じかな。顔つきもキリッとしてる真面目な美人さんと言う感じ…
「それで、話って?」
「あっ、すいません。まずはお席に着いて下さいませ」
言われた通りに席に座る…。
「ちょっと、お待ち下さいね。ええ〜と…確かこの辺に…」
リーンは何かを探しているみたいだな…
「何か探しているなら手伝うけど?」
「いえいえ、私じゃないと分からないので…そのままテーブルの上のお茶でもお飲み頂いてゆっくりなさっていて下さい!」
「そう?何か手伝う事があったら言ってね?」
「ありがとうございます…それでは少々お待ち下さいね」
そう言ってリーンは床に散らばってる紙を四つん這いになって確認し始める…。お茶を頂きながらその様子を見守っていたのだが…
あかん…これ見たらあかんやつや〜ん!?
それは何故かって?それはね…リーンはミニスカートを履いているから…。
捜し物をしていて気付いていないのか動く度にミニスカートがどんどんたくし上がっていってるんだよね…。こういう時って言った方がいいのかな?みんなはどうする?黙って見る?俺は…一言言った方がいいかなと思って声を掛けようとして…止めた。
またもや何故かって? はははっ…それはね…一気にミニスカートがたくしあがって丸見えだから…。ショーツを履いていたのなら言うと言う選択肢もあった事だろう…。しかしショーツのシの字もない…。お分かり頂けただろうか?
彼女はノーパンだったのだ…。俺は先程自分の目を疑ったよ…。何度ゴシゴシしてもリーンはノーパン。ノーパンの女性に丸見えですよ?とか声掛け出来るだろうか?俺には無理だ…。
―と、いうか…あんなに…ミニスカートがまくしあがっているのなら普通気付かないかっ!?気付くよなっ!?し、しかし万が一気付いていない場合もやっぱりあるわけで…
そして…捜し物が見つかったのかリーンが…
「あったあった!ありましたよ!これです、エル様! ―って、きゃあー!?」
駆け寄って来たんだけど…その際に気付いたのか慌ててスカートを元に戻す…。
「み、見ました?」
リーンは顔を赤く染めながら上目遣いでそんな事を言ってくる…。見ました?じゃないと思うんたけどっ!?まずはショーツを履こうぜっ!?恥ずかしがるところ間違ってない!?
「あの、これはですね…って、きゃあーー」
そして…何もない所で足を引っ掛け…こちらへと倒れ込んでくる…。俺は咄嗟にリーンを受け止め…
「あ、ありがとうございますエル様」
「い、いや…これ位は…」
「すみません!すぐにどきますので…って、あっ!?」
リーンが俺のある部分に触れる…
「エル様ったら…」
俺の頭には大きくな〜れ♪大きくな〜れ♪のフレーズが流れている…。そりゃあそうなるわな…。
「エル様に仕える者として…私が責任取りますね」
そして俺は気付いた…
「…もしかしてこのお茶…何か入ってる?」
「えっ… えへへっ… バレちゃいました? テヘペロ!」
これはリーンの策略だったんだな…たぶん…ティアも知ってるな?
そして…俺はまんまと策略に…リーンにハメられたのだった…
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