第2話本当に何処なんだろうな
俺が歩ける様になったのは多分一歳位だと思う。正確な事は分からない。なにしろ歩くのはベビーベットの上でだけだから。まだ一度も外には出た事がない…。何か理由があるのかも…。
それとは別にここだけの話なんだが一応魔法の世界に来たのかもと思って色々試したのだ。大声で魔法の名前を叫んだり詠唱してみたりしたのだが…
─そんなモノはなかった。適正がないとか俺だけ使えない訳ではないと思う。これは俺の黒歴史確定だな…。でもみんな一度は転生したら試してみるよな?
まあ、そんなこんなであっという間に俺は3歳になった。誕生日を祝って貰ったから間違いない。変わった事といえば屋敷の中を自由に歩ける様になった事位か。まあ、この話は後でするとしよう。とにかく今は…
「は~い、エル、おっぱいの時間ですよ?」
まずは目の前のこの問題からだ。俺の母さんの事だ…。1日に何回かこうして俺の元におっぱいを未だに与えに来るのだ…。頭が痛い非常に難しい問題なんだ…。
流石に3歳にもなっておっぱいをもらう子は居ないと思うのですがお母様?
「お、お母様…さ、流石におっぱいは…」
「ガ~~~ン………そ、そんな、もう私の事は用済みだとでも言うの…」
口でガ~ンと言ってるし、物凄~く悲しそうな顔でこちらを見ている…。ド○ドナか?
毎度の事ながらお母様がいじけるとアクアグリーンの長い綺麗な髪が物悲しさをより主張しているかのようにも見える…。
「…下さい」
「何、何?ママ聞こえないよ、エル?」
絶対聞こえてるよね?
「お、おっぱい…下さい」
「はい、良くできました!おいで、エル」
「…はい」
お母様の元に行くと戸惑いなくポロンっとおっぱいが露になる…。
「はい、どうぞ!」
「…あむっ……」
まあ、おっぱいをもらってるのは取り敢えず気にしないでもらえると助かる!
─で、こんな状態だが少し分かった事を話するとしよう。まず、家は屋敷と呼べる様に広い。歩いて確認したから間違いない。それと電気は…と、いうよりかは電気製品がないと言った方がいいだろう。冷蔵庫や電子レンジ、髪を乾かすドライヤーもない。この地域には電気が来てないのかも知れない。
「ちゅ~ちゅ~…」
他に分かった事といえばこの屋敷に住んでいるのは俺、お母様のマリア18歳、メイド長のミーニャ18歳、メイドのリンリン15歳、同じくメイドのレーティー14歳の五人。みんな若くね!?しかも女性ばかり。母さんとミーニャは昔からの親友みたいなんだけど…。まあ、これ以上の事は流石にまだ分からない。
「ちゅ~ちゅ~ちゅ~…」
後は二階の窓から見える景色から分かった事はレンガ造りの家が多い事だけかな…。これも外に出てみないと詳しい事はなんとも言えない。
「どう?ママのおっぱい美味しかった?」
「…はい」
わざわざ聞かないでお母様!?恥ずかしいからっ!?
「…奥様」
「な~にミーニャ?それといつも通りマリアって呼んでよ?」
「…仕事中ですので…」
「ミーニャは相変わらず融通が効かないんだから…それでどうしたの?」
「流石におっぱいはもう卒業かと思いますが?」
よくぞ…よくぞ言ってくれたミーニャさん!もっと…もっと言ってやって欲しい…。
「…じゃあ…貴女達もエルにおっぱいあげてみる?」
「「…はっ?」」
俺とミーニャさんの声が見事にハモる…。何を言ってるのだろうかお母様は?
「なななななな、何を言ってるにょマリア!?」
ミーニャさん動揺し過ぎです…
「リンリンとレーティーはエルにあげる気満々みたいよ、ほらっ」
俺とミーニャさんが後ろを振り返るとそこには既におっぱいを出した2人の若い女性の姿が…。はしたないでしょ!?
「お任せアル!」
「ん、至極光栄の極み…」
「あ、貴女達…2人共…」
「じゃあミーニャはエルにおっぱいをあげなくてもいいのね?」
「そうですよメイド長!こんなチャンスありませんアルよ?」
「ん、その通り」
言ってあげてくれミーニャさん!この3人に常識ってもんを教えてあげて欲しい!おっぱいなんて軽々しく出すものでも咥えさえるものでもないということを!!!さぁー!!
「…私もあげてみましゅ…」
(うぉーい!?ミーニャさん!?どういう事なのそれは!!!まさかのここで裏切りが発生するとは…)
「じゃあ…早速ミーニャからいいわよ!ねっ、エル?」
満面の笑みでそんな事に同意を求められても困るのですが?ミーニャさんもやる気満々だよっ!?
「エル?」
この後どうなったかは察して欲しい…。ただ男としては嬉しかったと言っておこうか…。因みにだが、母さん(3歳位迄は出ていたけど…)も含めて母乳は出ていないからな?
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