第5話 異世界転移から2年後の日常
<サイド 祝田咲>
ネコの異世界に来て2年が経った。
各地を周り、集落近くの河川や海辺に居着き警察権が行使できない状態になってしまっている地域を制圧し、リザードマンやともに悪事を働く
各集落で、征伐しにきたと述べると歓迎して貰えるし、食事やちょっとしたお土産くらいは貰えるのだけど、はっきり言って儲からない。
ある程度大きい都市はそれぞれの集落から集まった代表の合議制で色々なことを決めている。小さい集落だと1人の代表者で決めている。代表者の決め方は、かなり適当で、なんとなくで決まる。投票とかはないけど、人望?、ともかく
「勇者なんだ。凄いね。で、何ができるの?」
という代表からの反応が最近は、
「勇者様、お待ちしてました。早速ですが、この地域が我々が手を出せなくなっており困っておるんですけど・・・」
という反応に変わったくらいだ。多分、私達を便利屋と思っているんだろう。危機感がなさ過ぎるとは思うが、焦って孤立することは避けたい。
各地で討伐実績を繰り返して信頼を地道に得る。なかなかしんどい。
最初に訪れた都市と呼ぶべきところは、
長い剣が欲しいが、未だにルールを改正して貰えていない。
仕方なく、木剣を販売して貰うようにした。木剣なら小さいサイズも抵抗なく作って貰えるし、それで慣れて成長していく子どもが、90cmや100cmの木剣で練習していくうちに80cm以外の鉄剣の制作を解禁して欲しいと思う
それから道場の振興にも尽力している。その地域の道場主や師範と一緒に征伐を行うことで信頼を得て、道場の名声を高めることで道場に通う
ようやく子どもの頃から道場に通わせる
<サイド 祝田和馬>
暇があればニャントーキョーで道場主として子ども達の指導をしている。
これが楽しい。子ども達が慕ってくれる。
自分達なら、時速50キロで安定的に移動することができるが、全体をカバーすることは難しい。そこで、転移特典その壱!都道府県庁のある都市間を繋ぐ転移装置の使用解禁!!である。
本来は簡単に使わせて貰える物ではないし、各地区の代表者が集まって行う毎年2月22日開催の
咲が頑張ってくれているが、
次の夏にはニャントーキョーの区の代表(任期2年)にはなれそうだが、そこに行き着くまではもう少し時間が掛かるだろう。それまで地道にモフるとする・・・じゃない、征伐とニャントーキョーの道場主としての活動を頑張るとする。
これが自分たちの表向きの活動内容だった。
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