今後

コンビニであった場所で決めたのは、人と物資を探しつつとりあえずあの管のあった場所へと行くということ。

自分の覚えている限り銀色の波はあそこから出てきたし、見た感じではあの少女が波を操っているようにも見えた。

ならば、少女が入っていた管の周囲に、この現象の情報でも転がっているのではないだろうか。

他に行く宛もないし、この方針で行動するべきだろう。

他のことについて考えるのは、新たな情報が出てきてからでもいいはずだ。



管があった場所にたどり着く。それまでに人影も銀色の波も見ていない。

ここに来てわかったのは、管が内側から強い力で破られたかのように変形していること、仏様がいくらかあったが、そのどれもがあまり月日を感じさせないため、あの光景を見てからそう時間が立っていないというのは本当らしい。

私の体が異常なわけではないようだ。

少女もまたここにはいなかったが、いくらかの情報は手に入れた。

管のあった場所の奥には何らかの施設があり、そこにいくつかの紙束があったのだ。

そこには、ナノマシンを生成、操作できる人間についての情報と、実験や解剖の結果、いくつかの画像があった。

画像に写っていたのはあの少女で、ナノマシンと呼ばれている物はあの銀色の波と同じ色をしていた。

やはり、あの少女が銀色の波を操っているようだ。

それどころか、少女があれを生成できるらしい。

実験で何かあったのか、少女が実験に嫌気が差したのかはわからないが、そのどちらか、またはどちらもの理由であの波を作り、世界をこんなことにしたのだろうか。

少女自身に理由を聞かない分にはわからないし、理由を聞けるかも怪しいが、それを目標にして行動することにしよう。

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