いつもながら、どこに連れて行かれるかわからない物語の展開には驚かされます。
不穏な出だしから、襲う側が襲われるという逆転に始まり、教授の奇妙な提案という引きは最高でした。
また、土蜘蛛は人を喰らい、人を犠牲にして子孫を反映させるという非情な設定ながら、それ故に悪人を選んで喰らうというなんとも人間らしい思考も面白かったです。
ここまで豊富な情報量だと長編一本を読んだ気になりました。