ルナの決死のお願い
ナビ婦人と別れた後に、クローン&
しかし、移動する
その
回避しても良いのだが、結局追いかけてくる。
そして、城か私達を追いかける途中で皇国の都市や町を通るので、その時皇国国民に被害が及ぶかもしれないから相手にしないわけにはいかなかった。
いよいよ、大聖堂の存在が問題になってきたのだ。
アルキナも私とルナが来ることは想定したようで、つまらぬ時間稼ぎを繰り返してくる。
ただ、こちらもそれは想定内の事だ。
「姉様、少し手を焼いているようですね」
ようやくオルトがやって来た。
「やっと来た――」
と、ルナが言う。
「城の方は、目途が付いたのか?」
私、ルナ、オルトと来ると、残るのはメンバーズの十一人内九人。
「ええ、姉様。あちらで、クローンの方をだいぶ縛り上げてきました。クローンの方は、殆ど残っていないのではないかと」
「わかったオルト。私は、これから大聖堂に向かって突っ切て行く。この面倒な奴ら、よろしくな」
「お任せを。ルナ、行くぞ」
「ハイハイ。ところで姉さま、ちょっと頼み事があるんだけど良いかな?」
「なんだ?」
「えーと。私の旦那に。『愛してる!』って伝言お願いしたいんだけど」
「は?」
私は馬からずり落ちそうになった。
「な、な、な、何を!」
(そんな恥ずかしいこと、私が言えるかぁ!)
私が固まっていると、オルトが催促してきた。
「まあ、姉様も一言あると思いますが、ルナも頑張って来たんです。聞いてあげては如何ですか?」
と、オルトが言う。
「くぅぅ」
私は、
「だって、恥ずかしいだろ。自分で言えよ、そんな事!」
「姉さま。お願いぃ」
ルナは、甘えたような顔をしてねだってくる。
「わ、わかった。伝える」
時間も無いから受け入れるしかない。
そう自分に言い聞かせた。
「やったー。じゃ『愛してる!』の前に『アミュレット』も付けて!」
「それは、嫌!」
私は即答した。
だって、恥ずかしいだろ。
なんで、私が?
「ええ?」
ルナの悲しそうな声を振り切って、私は大聖堂に向けて馬を走らせた。
「姉様! 途中のクローンや
「うん。わかったぞ」
これで、奴らをかわして振り切っても、周りに被害が広がらず、ルナとオルトが刈り取ってくれる。
私は、ガルドらと合流すべく、皇国と帝国の国境を越えて、転移魔法大聖堂へと馬を進める。
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