概要
夢見師と呪医。夢を見ることを禁じられた国で、少女たちは呪いを解く!
「呪医」を家業とする夫、瀬乃の元で「夢見師」として、人々の夢の中に入りこみ”呪い”を解放していくルピカ。
彼女には——否、彼女たちには秘密があった。
琥東国は、呪術が生活の一部として存在していた。
女性の立場は低く、数多の「してはならない」ことが決められていた。
その中に「女は、夢を見てはいけない」というものがあった。
なぜなら、女は人を簡単に呪う存在と考えられていたからだ。
呪術師の長月獅乃(しの)の側仕えとして働いていたルピカは、長月家の禁書を見てしまい、敬愛する獅乃の手によって瀕死の重傷を負ってしまう。
死の淵で、ルピカは夢の中で白珠(しらたま)という少女と出会う。
彼女もまた、瀕死の重傷を負っていた。
「生きたい」と願う二人。ルピカは禁術を使って、自らの魂を白珠の体に移
彼女には——否、彼女たちには秘密があった。
琥東国は、呪術が生活の一部として存在していた。
女性の立場は低く、数多の「してはならない」ことが決められていた。
その中に「女は、夢を見てはいけない」というものがあった。
なぜなら、女は人を簡単に呪う存在と考えられていたからだ。
呪術師の長月獅乃(しの)の側仕えとして働いていたルピカは、長月家の禁書を見てしまい、敬愛する獅乃の手によって瀕死の重傷を負ってしまう。
死の淵で、ルピカは夢の中で白珠(しらたま)という少女と出会う。
彼女もまた、瀕死の重傷を負っていた。
「生きたい」と願う二人。ルピカは禁術を使って、自らの魂を白珠の体に移
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あなたをも、解放する。
呪いと、夢、が主題です。
夢のなか耽美にしずやかに物語がすすみ、あるいは恐るべき敵方が呪いによる攻撃をしかけ、あるいは主人公がすばらしい活躍のもと呪いを断ち切ってみせる。
そういう物語であろうと、予期しておりました。
たしかに、呪いはあった。
おそろしい呪いが、おはなしの核に存在していた。
でも、もっともおそろしいそれは、自らで自らに、向けるものでした。
女性が夢をみることを、自由を希うことを禁じられた世界。
そうしてその世界を維持し続けているのは、ほかでもない、女性たち自身。
みずからを縛ることで、檻をつくり閉じこもることで、安寧を得るのです。
安寧に、生きるのです。
でも……。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!なぜ★評価は三つが上限? と地団駄を踏む傑作! すごすぎるぞ!
既に星団のように出来上がっているあまくに作品のファンの皆様、これはまた出ました。いつも秀逸の文章力で美しい世界を見せてくれる彼女が今回描いたのは、夢の世界そのもの。まさに想像の斜め上をいく呪詛ファンタジーです!
夢を渡るヒロインが、泥臭くて、切なくて、でも、前向きで、どこか愛らしくて、とてもよい。そして、サブヒロインの捕捉が上手く、主人公ルピカ像が強く輝くのです。
反骨精神で強く生きる主人公、でも、ギラついた刺々しい話ではなく、優しく、切なく、そして、読んだ誰もが心暖まる作品なのです!
旦那さんとのラブストーリーもしっかりと展開。脇を固めるキャラや対峙する悪役も魅力的に描かれています。
なに…続きを読む