第50話 福岡観光での出来事 その2

「やって来ました中州屋台街! 朋美、先ずは何から攻める?」


俺はテンション高めで横にいる朋美に話しかけた。すると朋美は俺よりテンション高めに


「先ずはラーメンからですよ雄二さん! 何を決まった事を言っているんですか! 福岡と言えば博多名物豚骨ラーメン一択ですよね!」


「おっ? 分かっているじゃないですか。やっぱり博多ラーメンだよな! じゃ早速ラーメンの屋台に突入だ!」


「いざ豚骨ラーメン!です!」


俺と朋美はテンションMAXの状態のまま近くにあったラーメンの屋台に突入した。


「いらっしゃい! 何にします?」


「「豚骨ラーメン2つ!」」


「麵の硬さは?」


店員さんがそう聞いてきたので


「俺はバリカタで」


「私は針金でお願いします」


と麺の硬さを注文する。 すると店員さんはニコッと笑い


「お客さん、かなりの通だね。地元の人じゃないのにバリカタや針金を頼むのは中々無いよ。普通、観光のお客さんは普通か柔らかいを注文するからね」


と告げてきた。


「店員さん、どこで俺たちが福岡県民じゃないって分かったんだ?」


疑問に思った俺は店員さんに聞いてみた。すると店員さんは


「雰囲気かな? それと注文の時のイントネーションかな」


「ふぇぇ。それだけで分かっちゃうんですね。すごいです!」


朋美は本当に感心したみたいだ。 




店員さんは俺達の注文通りに出来上がった豚骨ラーメンを俺達の前に並べながら


「お待ちどう。お兄さんはバリカタでお姉さんは針金だったね。伸びない内に食べちゃってね」


俺と朋美は店員さんの言った通り、麺が伸びない内に箸で麺を掴んですすった。 確かに伸びてしまったらバリカタや針金を頼んだ意味が無くなってしまう。


豚骨ラーメンはカップラーメンで食べた事があったから大体の味は把握しているつもりだった。 しかし甘かった。もう甘々だった。 カップラーメンなんて比じゃない程美味しい! カップラーメンのとんこつ味が偽物に思える程の美味しさだ! 確かにカップラーメンとんこつ味も美味しいのだが(企業努力の結晶)やはり本場屋台の味には劣るのだ。


朋美も俺と同じ事を思っているみたいで、物凄く目を輝かせながら俺の方を何度も見て ” うんうんっ ” って頷いていた。


俺と朋美はあっという間に注文した豚骨ラーメンを食べきってしまった。 そして俺は店員さんに


「替え玉をお願い! 次は針金で宜しく!」


と替え玉の注文をする。 すると朋美も


「私も替え玉をお願いします! 私は粉落としで!」


と替え玉の注文をした。 店員さんは朋美に


「本当に粉落としを注文するの? 大丈夫? 本当に硬いよ?」


と心配して聞いてきてくれた。が、朋美は笑顔で


「大丈夫です!」


と答えている。 本当に大丈夫なのかな?


結局俺と朋美は替え玉をそれから3回も注文し、お腹一杯豚骨ラーメンを堪能した。 我ながらよく食べたと思う。 もうこれ以上は何も入らないと俺の胃が訴えてきている。 


調子に乗ってビールや日本酒も沢山飲んだのでげっぷをしたら汚い話リバースしそうな勢いなのだ。


「もう流石に何も入らないよ。朋美もそうなんじゃないの? 俺と同じ位の量食べてたから」


とお腹を擦りながら朋美に聞いてみたが、朋美はケロッとした顔で


「う~ん、そうですねぇ。後、食後のデザートとしてパフェかアイスクリームが食べたいですね?」


・・・・えっ? マジで? それ本気で言ってます?


「・・・流石に冗談だよね?」


「えっ? 本気ですけど? この後コンビニでアイスクリームかお団子を買ってホテルで食べようっかな?って思ってますけど?」


「・・・・どこに入るのさそんなに?」


あれだけラーメンを食べたのにまだ入るなんて信じられない。 もしかすると、朋美はいくら食べても太らない体質なのか? それか、接種した栄養とカロリーは朋美の豊かすぎるお胸様とお尻様に行っているのではないか? と本気で思ってしまった。


結局朋美は本当にコンビニに立ち寄り、アイスクリームとシュークリームとエクレアとみたらし団子を買って、ホテルの部屋に帰って全部一人で食べてしまった。


雄二さんもいかがですか?とみたらし団子を勧められたが、当然の如く食べれる訳もなく、丁重にお断りをしたのは言うまでもない。





ここまで読んで頂きありがとうございます <m(__)m>


面白いと思われたら ♡ ☆評価 コメント レビュー等を頂けたら嬉しいです ( ̄▽ ̄)


これからも拙作を宜しくお願いします <m(__)m>







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