名誉棄損裁判には意味がない

 中居正広が反論をするが、第三者委員会はそれに対して証拠の提出などを拒否。


 事ここに至っては会見か、あるいは名誉棄損裁判を起こせばいいという意見が、ヤフコメなどで散見します。


 でもね、会見なんて中居正広の一方的なお気持ち表明とマナーの悪い質問者の態度だけが印象に残るだけで、テレビ局の再生に関してはまったく意味がないし、メディア業界にネタを提供するだけ。


 名誉棄損裁判もやたら勧める人がいるけど、これも意味はないと思います。


 そもそも、名誉棄損裁判は言った側が本当のことを言っていたって、それでも損害賠償をいくらかは認められます。


 つい最近も何人もの女優にセイカガイをつづけた園子温という映画監督が、それを報じた出版社や、手口をXで暴露した俳優などを訴えて賠償が認められました。


 ただし、セイカガイだけは本当だと判決文で認定されています。その文章を園子温は「あとがき」といい、意味がないかのようなコメントをし、被害者と世間の怒りを買っております。


 名誉棄損の訴えは、後ろ暗いところがなく不当に名誉を棄損された人にとっては意味ある裁判です。でも、実際やらかした悪事を暴露された者が報復、あるは世間に対する目くらましのために訴えて、それでも損害賠償を認められることもあるので裁判結果の扱いには注意が必要です。


 現にジャニー喜多川の少年たちのセイカガイを報じた文春がジャニーズ事務所が訴え、やはり損害賠償がいくらかは認められたものの少年たちへの加害行為も認定されました。その加害行為の認定をメディア業界がスルーし続けたため、被害は拡大してしまったのです。


 中居氏もね、第三者委員会に対してか、あるいは他のところかはわからないけど、名誉棄損裁判を起こせばいくばくかの賠償は認められる可能性があるでしょう。そして、それがどんなに微々たる額でも、中居を妄信的に支持すする『信者』連中は中居の『無実』が証明されたとばかりに騒ぎ立てるでしょう。


 たとえあとがきに加害行為が認定される文言が添えられていたとしても。

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