第4話 世紀末な世界
「キモっ、マジでキモいんだけど。ロマンもクソもねぇな。何なんだあれ?」
邪龍:魔王軍四天王の1人なのー。魔王の瘴気に当てられて堕ちた龍なのー。龍族の恥晒しなのー。
邪竜:邪龍の部下にして血縁なのー。龍が堕ちた事で道連れの形で堕ちた竜なのー。龍族の恥晒しなのー。
龍族:成体を龍、幼体を竜と呼ばれる一族なのー。捨てる箇所が無く高価な素材が取れるため、どの種族も隙あらば殺そうと襲い掛かるのー。その為どの種族とも敵対的なのー。因みに結構強いからどの種族も返り討ち&生息域殲滅までがお約束なのー。
「え、アレが男の子がみんなカッケーとか言う龍なの?クッソキモい見た目してて吐き気するんだけど。あの一番でかいの以外は幼体って事は逸れを狩ってみるのもいいかも…。いや、よく考えたらそんな事したら親に殺されるよな。うん、無視でいこう。」
そう思い街の方角に足を進めようとすると邪龍とが私の目の前に急降下して来た。
「イヘンのゲンインおマエか。ここはマオウのリョウチ。ジョウヤクをムシしたシンコウはユルされない。」
「カタコトなんだね。でも私何もしてないよ?」
「ウソをつくな。おマエがこのバショにタイザイしてからモウフブキ。おマエイガイありえない。キケンブンシはハイジョする。」
「とりま、逃げるかー。」
私は身体能力強化を使用してその場から逃げ出す。
「ムダなテイコウするな。おマエのアシではナニをしてもニげれない。」
次の瞬間辺り一帯を気色悪い色の火炎が焼き尽くす。とても酷い腐乱臭が漂う。
「オェー、クッサ。身体能力強化も意味無しか。戦う?勝てる?こう言うのって勇者以外は返り討ちがファンタジーのお約束でしょ?無理くない?」
「ナンでイきてる?」
因みに本来ならこのブレスを受けた場合アンデット以外は全て骨を残して全て腐食して死亡する。彼女が耐えられた理由は回復系スキルと解毒を持っていたためである。通常の解毒では即時分解は出来ないのだがそこら辺は引き継ぎ先が融通を利かせてプラスアルファで付け足している。
「生きてるから生きてるんだよ。マジで臭いから失せろ。」
私はそう言いながら氷結魔法を放つ。邪竜の体がパキパキと音を立てながら末端から凍りつく。邪龍の方は爪がちょっと凍るぐらいでほぼノーダメージ。…やっぱ無理だって。勝てるわけが無い。うん、あいつがこの世界に流したのも即死上等なクソゲーみたいな世界だからかな。あいつは完全に人間敵視、いや、玩具にしてるし…。
因みにこれ、温度変化無効ってスキルがあるのにクソ寒い。多分なかったら自爆技。自爆技で爪がちょい凍るだけだからやっぱ勇者以外は無意味感が凄い。
「キサマ!!」
「何が怒ってるけど先に喧嘩売って来たのお前じゃん。」
シュー。
「うお、第二形態って奴?凄い地面とか溶け出してる。この酸?の強さ興味ある。」
絶対元の世界だったら色んな使い道があるであろう素材を前に好奇心が抑えられない。多分酸に対して異常な耐性を誇るガラスも溶かすレベルの酸よ?ロマンを感じない訳がない。男の子が言う火力ロマン理論が少し理解出来た気がする。
「カワイいワがコを…。ユルさぬ!!」
「あれれ、ちょっと待てよー。アレって攻撃にも使えるのでは?」
私は出来るだけ広範囲にとある魔法を展開した。
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