387話 ひとりのおふろ

「あの、だからお風呂でのお世話とか要りませんから」

「しかし……」


【あああああ】

【もったいない……もったいない……】

【ハルちゃん……どうして……】

【俺たちに情けを……】

【せめて……せめて音声だけでも……】

【ケモっ子にお風呂でご奉仕されるハルちゃんんんんんんん】

【あーあ】


みんながぞろぞろついてきて、「じゃあお風呂入ってきますから」って言ったらごく自然に一緒に入ろうとしてきた人たち。


……みんな美人さん、いろんな種類の人たちが服脱ぎ始めたから慌てて止めて。


「……あ、良いですって。 本当に良いです」


「畏まりました」

「アル様が命じられました」

「仰せのままに」


……その人たちは、すすっとムーンウォークしてった。


【草】

【ああ、もったいない……】

【半脱ぎの美女美少女美ロリたちが】

【ハルちゃん……もっと欲望、出そう?】

【無理だよ、ハルちゃんだもん】

【ああ……】


「ふぅ」


ことっ。


着てたこの服以外――頭のカメラときちゃない袋さんを置いてっと。


いつも通りに服は湯船で着ながら洗えるけども、電化製品に中にいろいろ入ってるきちゃない袋さんだもん……なんかあったらやだし。


【あああああ】

【あああああ】

【こういうところは乙女なんだねハルちゃん……】

【まだ配信されてるって思ってないよね?】

【思ってなくても見られる可能性があるのを無意識で……】


【一見ずぼらで無頓着に見えて、実は乙女って最高じゃない?】

【最高ですな】

【乙女(ショタ)の可能性が残っているものね!!】

【姉御……処されるぞ……?】

【草】


子供たち見つけなきゃだけど……まずはさっぱりしてからだね。





「こちら、我が国の食前酒でございます」

「あ、ありがと」


くぴっ。


お風呂上がりのお酒は最高。


火照った体に新感覚のお酒が染み渡る。


【ハルちゃん……】

【普段は真っ白な肌が、お風呂上がりで……】

【色気、あるよな……】

【ああ……】


【でもさ  なんでこの服……布1枚なのに、明らかに濡れてるのに透けないの……?】

【お前……】


【幼女からロリに成長したときから着てた服だし】

【ノーネームちゃんも色違い着てたもんな、最初から】

【この服も特別仕様か】

【女神様だからね、都合のいい服くらい生成できるよね】

【でも透けない……】

【大丈夫? ある日異世界人たちが押しかけてこない??】


……あ。


……お風呂のあるフロアとか廊下とか、結構な人が居たんだけど……なんでだろ。


ていうか僕、その人たちにひたすら「お世話します」って超高級ホテル泊まったときみたいな扱いされてるんだけど……なんで?


や、そこまでのは泊まったことないけどさ。


さっきの半脱ぎさんたちはちゃんと服着てるけど、ずっと僕の周り取り巻いてるし……。


「如何でしょうか」

「うん、おいしい。 ……あ、です」


……あと、廊下の左右にぎっちぎちに並んだ人たちがみーんなべたーって地面に張り付いてるの……何?


そういう儀式?


どう見ても、顔も髪も服も、あと羽とかツノとか別の世界の人たちみたいだからそういうものだって思っとこ。


【すごい人口密度だ】

【ハルちゃんの周囲が埋め尽くされてる】

【けどハルちゃんの手の届く範囲だけちゃんと確保されてるっていうね】

【神への歓待だからな、不興を買わないように配慮はしてるだろ】


あ。


……そういえば、どうしてこの人たちの言葉、分かるようになってるんだろ。


「………………………………」


こくっ。


まぁいいや。

おいしいし。


何より魔力切れで頭も回らないし。


【えぇ……】

【悲報・ハルちゃん、お風呂上がりにワイン?一気飲み】

【さすハル】

【これはさすがで良いのか?】

【だって神様だし……】


【異世界の人たちも、ハルちゃんたちが普通にお酒好きって知ってるのな】

【そらもう中継されてたからな】

【なんなら戦闘中にもちょくちょく飲んでたもんね】

【草】


【まぁ神様が居る世界も結構あるっぽいし】

【そういうのも含めて、情報が多すぎて普通なら大混乱なんだが】

【俺たちはハルちゃんで耐性がついてるからなぁ……】

【それな】


【もしかして:ハルちゃん、俺たちのために前から……ないな】


【ないね】

【あるはずがない】

【ハルちゃんだもん】

【ただお酒が飲みたいだけだよね】

【草】


【ハルちゃんへの厚い信頼】

【だってハルちゃんだし……】

【なんか懐かしい感じのノリになってきたな】

【まぁねぇ、ダンジョンの最下層?攻略から明らかに緊張した雰囲気だったし】


【これで存分にハルちゃんを愛でられるな!】

【コメントには気をつけてね】

【ないないされる程度じゃ済まないかもだし】


【※やべーコメントした場合、普通に異世界から総出で狙われることになります】

【ぶち切れて異世界渡る方法開発して襲撃されても文句は言えないな!】


【こわいよー】

【怖すぎる】

【ま、まあ、そういうコメントする奴は大体ないないされたから……】

【ないないはこの予防措置だった……?】

【んなわけないだろ!?】

【草】



◆◆◆



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