第22話
「これで、良かったのでしょう。いずれ私達は、滅んでしまうのかもしれませんが」
「吾は、滅びたくはないな」
「フフ。私も同じです。でも、それが自然なのです。
なくならないよう精一杯生き、それでもいつか、必ずなくなる。
これでいいんです」
「そなたは、強いな。吾も、最初からそうであったのなら、悩み苦しむこともなかったのだろう」
「いえ。違って良かったんです。お互いに足りない部分を、お互いが補い合う。
だから、私達はひかれ合ったのでしょう」
「そなたにはかなわないな。最初から、ずっと」
「当たり前です。私のほうが、ずっと偉いんですから」
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