勇者コージは地理を学ぶ?
歴史的背景を学んだ後は
地理の時間だった。
だがこっちはそこまで
勉強出来る方じゃないので
地理的な事は
ほとんど頭に入らなかった。
地図がそこまで正確じゃないのも
原因としておこう。
いやきっと地図が悪い。
そうだ地図が悪い。
かつて異世界勇者が魔族に寝返った
事例もあるため、
正確過ぎる地図は軍事的に危険と判断し、
普段はイメージ図に近い
地図を使うとの事だった。
そんな地図で説明されても
何となくしかわからないと思うが…
とりあえずわかった事は
この世界はラグビーボールみたいな
横長楕円形の大地があり、
それを大きく4分割して
それぞれの領地になっているって事だ。
世界を左右に分断するように
山脈が連なりその右側が
魔族によって独占された
『魔族の土地』
この土地の何処かに世界樹があるらしい。
左側を上下3分割して
北側の土地が火山と工房都市
『ベネディクト』
真ん中の土地が今居る
巨大都市国家国家
『パラノギア』
南側の土地は
魔法研究都市
『ニームファ』
後はその3大都市に属する人達が
細々した領地を持っていて、
ナントカ領とかナントカ領とか
色々あると教わったが、
面倒くさくなったので覚えるのをやめた。
目的地は魔族の土地で
方角とかがざっくりわかっていれば
問題無いだろう?
一応ベネディクトでは
火山の噴火が定期的に起こり
その度に鉱脈が新たに出来るので
採掘と鉱石加工の産業が豊かな都市。
そしてその噴火の影響で
雲が出来やすく、
その雲はほとんどが風に乗ってパラノギア
の大地に雨となって降る。
そのためパラノギアは
肥沃な大地で豊富な食料を
生産する事が出来るのだと。
確かに地球でも歴史上
食料を巡って戦争が度々起きているし、
食料が豊富な国は外交で優位に立てる。
兵士=軍事力な時代ならば
食料が豊富ならば
人口増加率も高いから軍事力強化は
容易だったはず。
そんなパラノギアに
馴染めない人達が集まり
各々やりたい事をやり始めたのが
魔法研究都市ニームファ
となってるわけだ。
不意に心に浮かぶ
「地理歴史って大人になっても使うのか?」
王様とかなら必要かもだけど
俺使わなくね?
声に出しそうになったが王様が
わざわざ色々説明している
最中にそんな事言えないので
ぐっと堪えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます