勇者コージは歴史を学ぶ 前編

『この世界では昔偉い神様が星を

海を大地を作った。


ところが偉い神様は忙しくて

細かい生き物を丁寧に作る暇が無かった。


そこで世界樹を植えて

仕事を一任した。


世界樹は様々な命を実として生み出し

この世界に解き放った。


一度世界樹が生み出した命は

ある種は番を見つけて

ある種は単独で分裂して

増え続けた。


結果色んな動植物が増え

この星は賑やかになった。


そんな中ある時世界樹は人間を

生み出した。


人間は自然の摂理に則り

他の動植物を糧として生きてきた。


人間は知恵と力を付け

どんどん増えていった。


人間がかなりの数増えたとき

異変が起こった。



人に似たが出てきたのだ。


以前から人に似た異形の生き物は居た。

しかしそれらは知能が低く、

大型の動物と変わらなかった。


しかしそれとは全く別の異質な存在だった。



人に似たそれは知能があり

人の言葉を話す。

人よりも強い力を持ち

人を襲い物や命を奪う。


危険を感じた人間は一致団結し

異形の生き物を討伐した。




それでは終わらなかった。



しばらくすると


また1体


また1体と


次々出てきた。


そのたびに討伐をしてきた。


何とか討伐を繰り返し

数を減らしていたある時

異形の生き物の【王】を

名乗る者が出てきた。



【王】を名乗る者は

あちこちに点在する異形の者を集め

世界樹の傍らに拠点を作った。


世界樹は命を生み出す存在であり

その実をわずかにでも口に出来れば

不老不死の存在になれるとも

噂されている。


異形の者達はその実を欲したのだろう。


しかし世界樹の実が狙われる事は

新たな命が奪われる事。


つまりはこの世界に新たな命が

生まれなくなる事になる。



この世界の衰退を意味する。



人間達は持てる力と知恵を振り絞り

世界樹奪還のため

異形の者達に立ち向かった。



しかし異形の者達の力は強大で

志半ばで倒れるものも多かった。



多くの人間が倒れ

追い詰められた人間達は

空間移動の研究で別世界への

干渉方法を見つけた。


この世界はこの世界の理(ことわり)

があるが別世界の存在には

別世界の理がある。


別世界の存在ならば

その理を以て異形の者に

立ち向かえるのでは?

と一縷の望みを持ち

別世界への干渉を試みた。


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