第185話 面白い物? (10)

 わたくしがケラケラ笑えば。


「へぇ~」


「なるほど」


「そんなもんなんだ」


「夫婦と言う物は凄いですね」と。


 ルインが感心するから。


「そうですよ」、


「ふっ、ふふふ」と。


 わたくしが妖艶に笑えば。


「陛下と姫様は獣だ! 野獣だ! エッチだ! スケッチだ!」と。


 ルイスがわたくしへと吠えるから。


「えぇ、そうですよ。ルイス……。わたくしと陛下は夜伽の最中は野獣のつがいですから」と。


 自身の傲慢なぐらい大きい、乳房を張りつつ、威張り告げると。


「うわぁ~、姫様が恥じらいある様子をうち等に見せるかと思っていたけれど。姫様が威張って言い始めたよ。もう、この人は昔の清い、恥じらいある姫様ではなくて、おばちゃんの姫様だ~」と。


 ルイスが、わたくしが下町の奥さま達みたいになったと、嘆くように叫び、告げるから。


「ルイス?」


「何、姫様?」


わたくしは昔からこうですよ」と。


 ルイスに微笑みつつ、告げると。


「そうだっけぇ? 姉ちゃん?」


 ルイスはわたくしから姉のルインへと視線を変え、首を傾げ尋ねると。


「ええ、閣下の言われる通りで、昔からこうよ。閣下は……。路地裏のおばちゃん達とも、閣下は普通に話しが合い。下ネタ話をしたり、聞いていましたからね。閣下は夜伽に関しては詳しいですよ。ルイス」と。


 ルインが妹へと告げると。


「そ、そうだった……。姫様は、エッチ! スケッチ! ワン・タッチ! だった事をうちは忘れていたよ……」


 ルイスが大袈裟過ぎるぐらい肩を落とし始めると。


「閣下?」と、ルインが呼ぶので。


「何、ルイン?」と。


 今度はわたくしが首を傾げると。


「閣下のお腹には、陛下のお子がいらっしゃるので。夜伽の方の激しさは、程々に」と告げ。諫めてきたから。


「えぇ、わかっていますよ。ルイン。陛下もお腹の子の身を案じて、わたくし髪は激しく引っ張りますが。お尻を叩く行為は、子が産まれるまで我慢をするらしいですよ」


 わたくしがケラケラ笑うと。


「う~ん、陛下は……。閣下のお尻を叩く行為は辞めても、髪は引っ張る行為は辞めずに。どうしても閣下を服従させるプレイではないと満足できないようですね。それもまた困ったものですね」と。


 ルインが陛下に対して呆れと。


「やっぱり、姫様と陛下は野獣だ!」と。


 ルイスが叫ぶから。


 わたくしは「そうですよ」と告げ。


わたくしもどうやら激し方が好きなようですから」と。


 ルイスにまた胸を張り、威張って告げる。



 ◇◇◇



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