第159話 男の行動(4)

「閣下……。少しお話があります」と


 あの男は俯いたまま呟いたらしい。


 するとミネバは、


「…………」


 少しばかり物考えをする様子を周りに見せると。


「わらわは今から外出します」


 ミネバはイモールに対して、相変わらず怪訝な表情……。


 自分はこの疚しい、身分の低い男と話しをするのは本当は嫌……。


 でも、お城の庭園を管理するのは国王の妃である、女王と呼ばれる者がするのは、代々当たり前のことだから。


 自分は仕方なく、庭師のイモールと話しをしているのだと言った様子を振る舞いつつ。


 あの男を見下ろし、侮るように。


 そして彼女、ミネバは、大袈裟なぐらい、あの疚しい男を冷たい目で睨みつつ。


 彼女はやはり小さな声……。


 できるだけ他人に、自身が何を呟いているのか、悟られないように告げたらしい。


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