第100話 私の数少ない友人(2)

 わたくし、お付きのメイド達の作業が大幅に遅れているのは。


 わたくしが出勤前の陛下に甘え、要求したのが原因で。


 そのために、みなの作業内容が遅れている訳だから。


「アン、大丈夫ですよ。みなの作業の様子が遅れているのは、わたくしと陛下が、原因なのでゆるりと作業をしてください」と。


 メイド長兼、わたくしの護衛もしてくれているアンとメイド達へと告げ、嘆願をすれば。


「アン! わたくしは二人に、あちらさんの様子を窺っていますから。本当に慌てず作業をしてください」とも告げる。


「そうですか、閣下……。じゃ、閣下の御言葉に甘えて、作業の方は落ち度が無いようにしっかりとしておきますね」と。


 アンがわたくしの言葉に了承をしたと言葉を返してきた。


 だからわたくしは椅子へと移動──。


 自身の精霊付きの能力を使用して。


(ルイン、ルイスはいますか?)


 わたくしの指示で、影の仕事をしてくれている姉妹へと声をかける。

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