第38話 小鳥のように飼われる人生……(7)

「な、何だ、今のはソフィア……」


 陛下は驚愕!


 大変に動揺をした様子でわたくしへと尋ねてきた。


 だからわたくしは「ふっ、ふふふ」と、妖艶に薄ら笑いを浮かべつつ、夫の傍へと近寄る。


 そして陛下の傍へと着けば、大きな胸に一度しな垂れかかり、甘え。


 異物! 異形! を見て驚愕、同様……。


 自身の心臓の脈をドクン! ドクン! と早くさせながら。


 妃であるわたくしに怯える、夫の耳へと自身の艶やかな、唇を当てながら。


「ふっ、ふふふっ。あなたが今見たのは、魔法と呼ばれる行為で。わたくしの指先から弱小ではありますが、人を殺傷できるほどの魔弾を発射させました……」と囁くと。


「あなた? 精霊付きと言う物は、自身の身体に降臨した神が降り。自分自身が神や女神になることが。精霊付きなのですよ。あなた~、わかりましたか?」と説明。


「……あなたはわたくしのことをこの棟に入れ監視していたつもりでしょうが。わたくしはいつでも、この部屋からでて、逃げることは可能なのです。そしてあなたが、わたくしに追っ手を差し向けようが、撃退することも可能なのですよ。あなた~」


 夫がわたくしに怯える様子に興奮……。自身の身体を火照らせながら。


「はぁ、はぁ」と息遣い荒く、耳元で囁けば。


「嘘? 誠か?」


 陛下はまた驚愕! 驚きを隠せない表情でわたくしへと尋ねてきた。


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