第14話 ドラゴニールの女性

リンダリアとダイダロスは仕事を終えて行きつけの居酒屋「極楽亭」でつくろいでいた


「いらっしゃいませ〜お好きな席にどうぞ」


鎧兜を身につけた人物はカウンターに座った


「あんた裁きの門の門番だね?うちに来るとは珍しいね」


兜を取ったその人物はこう告げた


「とりあえずこの店のおすすめと酒をくれないか?」


見た目は人間ではない…ドラゴニール族だ


何故ドラゴニール族が人間の来る死後の世界にいるのか…


その謎はすぐに解ける事になる



「お?ここに居たのか探したよライザー」


そう話しかけてきたのは神様だった


「神様か…別に良いだろうどこにいたって」


「君がここに彷徨った末にたどり着いた時は大変だったからね〜その見た目だから怖がる人もいたからその格好をさせて門番に推薦したんだからね」


「その事については感謝している…途方に暮れていた私に行く道を示してくれたのだからな」


「来月になれば本来行くべき場所に行けるからそれまでの辛抱だから」


「それは本当か?」


「他の種族との交流会があるからその時に迎えを来させるからね」


「助かる…ありがとう」



そのやりとりを見ていたリンダリア達はふとそのドラゴニール族と目があった


「良かったら一緒に飲まない?話を聞かせて欲しいわ」


神様とドラゴニール族を加えて再び飲み出した


「彼女はライザーだよ。こちらの2人はリンダリアとダイダロス…夫婦なんだよね」


「初めまして〜女性だったのね…ドラゴニール族は初めて見るからわからなかったわ」


「別にかわまないさ…男勝りなものでよく間違われるから慣れてるよ」


「神様…こういう事例は珍しいのか?」


「そうだね〜まぁ全然別の世界からこっちに来た人もいるから一概には言えないけどね」


「ここのマスターと従業員の錦野の事だね?チキュウって言ったっけ?」


「おや私ですか?そうです…地球と言う惑星の日本の出身ですよ」


「惑星?」


「私の世界は宇宙空間に人が住む星が点在しているのです…地球の他にも生命が住む星が有ると私は考えてます」


「難しすぎてよくわからないよ」


「簡単に言うと私の住んでいたのは惑星と言って丸い形をしていて宇宙空間に浮かんでいるんですよ」


「全然簡単じゃないし…」


「でもそれが仮想空間ではないのかと言う科学者がいたり実際の所よくわかってないのが現実ですね」


「まぁこいつが言いたいのは俺達が全く別の世界からこっちに来たって事実だな」



「ライザーはドラゴニール族みたいだけど生前はどうな生活してたの?」


「私は王宮に勤めていた兵士の1人でした…陛下は優しい方で兵士達に労いの言葉をよくかけてくれました」


「じゃあ死んだのは戦争か何かで?」


「そうです…陛下をお守りして命を落としました…その後の国がどうなったかは知りません」



「それなら君のおかげで戦いに勝利したみたいだよ。今では子孫が国を守ってるよ」


「そう…ですか」



ライザーがいつの時代から来たのかは明らかにされなかった









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