第41話 兄と弟2
真顔で複数の生徒を攻略すると口にする弟を見て、ショックを受けてしまう。
ヤバッ!
まさか俺が貸した18禁のエロゲームの所為で正の恋愛観をぶっ壊したかも‥。
取り返しのつかない事をやってしまったと、今更ながらに後悔してしまう。
どうしよう‥
正がもしもヤリチンになってしまったら‥。
「ごめん、全員を孕ませてしまったよ。」
笑顔で恐ろしい事を口にする正を想像して頭がクラクラする。
よし!
今ならまだ誰にも手を出していないだろうから間に合うはず!!
俺が正を真っ当な人間に戻してみせる!
そう決意すると正に話しかける。
「複数の女の子と同時に付き合うのはゲームの世界だから許されるの。
それをリアルな世界でやったら女の子に嫌われから。」
まずはゲームと現実との違いを教える。
「ケントみたいにしたら嫌われるんだ‥。」
正がゲームのキャラの名前を出して考え込む。
「でも、1人にしぼると他の子が可哀想じゃない?」
正が質問してくる。
「確かに可哀想だけど、ちゃんと振ってあげてその子が新しい恋に向かえるようにするのが本当の優しさなんだよ。」
おっ、我ながら良いことが言えたぞ。
自画自賛である。
「でも、すぐに1人には絞れないよ‥。」
正が困った顔になる。
まぁ、いきなり1人に絞るのは難しいだろう。
だったら‥
「別にすぐに1人に絞らなくても良いと思うぞ。
別に付き合わなくてもデートとかしてもいいし。
なんならHするのも良いかも。
正、Hした事ないだろ?」
俺のHって言葉に正は顔を赤くする。
『乙女か!!』
思わず心の中でツッコミをいれる。
「でも、それだとHして選ばない事もあるんだよね?
それだとその子を傷つけるよね。」
う゛
正に正論を言われてしまう。
「まぁ、最終的に1人に絞るなら何をしてもいいんじゃない。」
途中から面倒になってきたので強引に話を終わらせにかかる。
「でも、それだと‥」
まだ、正がグダグダ言うので一言。
「若いうちは多いに悩め!」
その一言で締めくくると正を部屋から追い出すのであった。
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