第100話

「メグ、飯か風呂かどっちにする?」

 宿に戻るとすぐにケイトに声を掛けられたけど、どっちがいいかしら?


「ん〜、先にお風呂ね」

 まずはさっぱりしたいわね。


「んじゃ、風呂行くか」

 お風呂で疲れを取ってから食事をして、部屋に戻りましょう。




「魔豚を一撃なんてビックリしたわよね」

 部屋に戻ったら今日の探索の振り返りだど…ほんと触手が強くなってて驚いたわ。


「ああ、ナイフとかなり差がついたが、それだけ触手も成長したって事だろうよ」


「やっぱりレベルが上がったからかしら?」

 私自身の能力が上がるみたいに、触手の能力も上がってるのかしらね?


「そうじゃねーか?良かったな、触手がレベルアップで強くなるスキルで」

 確かにそうね。使い続けなきゃ成長しないスキルだと、大変だっただろうし。


「ほんとよね。でも、これからもっと魔物が強くなるんでしょ?ナイフでの攻撃力も上げたいわね」

 これからも人前では触手を使わないなら、少し考えておかないとね。


「ナイフに拘らなくてもいいだろ?最初の武器をナイフにしたのは戦闘経験が無くてレベルが1だったからだ。

 次に武器を買うなら、もっと威力のある武器にしてもいいんだぞ?」

 ナイフより威力のある武器となると…


「それじゃあ、威力のあるナイフね!」

 何か魔法的な効果のあるナイフもありそうよね?タナカ商店に置いてるかしら?


「だからナイフに拘らなくてもいいんだよ。普通に剣とか短剣とかあるじゃねーか」


「剣なんて持ったってまともに使える気がしないわ」

 振った剣に引っ張られてヨロヨロしてる私が目に浮かぶわよ…


「なら短剣だな。明日の第十階層には間に合わないが、新しい武器買いに行くか?」

 第十階層に間に合わないなら、急ぐ必要は無いわね。


「また今度でいいわ。新しい武器は明日の回復が終わってから考える」

 たぶん明日でEランクは卒業できるから、そうなると引率も明日までよね。

 ミヤマさんが上手く呪いを解いてくれたら、家に帰る予定だし、しばらくダンジョンとは離れるかも…

 その間に何か新しい武器を考えてみるのもいいわね。


「それが妥当か。ひょっとしたら戦闘系のスキルが手に入るかも知れないしな」

 …そっか、呪いが解けたら剣術のスキルだったり槍術のスキルだったりを覚えられるかも知れないのよね。

 ひょっとしたら魔法だって使える様になるかも知れないし…

 

 …こんな事、以前の私なら考えなかったわね。これも呪いが解けるかも知れないから考えられる事だけど…

 呪いが解けるのかどうか、結果は明日でるのね。ああ、やっぱり不安だわ…


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100話行ったよ、わーい

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