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「小太郎、今日早いね。」
声を聞いて分かった、お兄さんの凛太郎さん。
小太郎君の7歳上のお兄さんだった。
「真知子、藤岡ホールディングスに派遣されてるからな!
その報告聞いてこいって社長が。」
「そうなんだ、真知ちゃんは小太郎となら話しやすいだろうしね。」
「何でこっち帰って来たんだよ?」
「昔使ってた本を取りに来たんだ。
実家も近いから、一人暮らしのマンションにあんまり持って行ってないからね。」
長い廊下から2人のそんな会話が聞こえ、ぼやけた世界の中で2人の男の人が入ってきたのが分かった。
私はゆっくりと立ち上がり、どっちが凛太郎さんか分からない中お辞儀をする。
「お疲れ様です・・・。
お邪魔してます・・・ごめんなさい・・・。」
「真知ちゃん、お疲れ様。
藤岡ホールディングス、どうだった?」
凛太郎さんが話を聞いてくれる。
凛太郎さんは、うちの会社の取締役でもあるから。
凛太郎さんが所長の弁護士事務所もあるけれど、凛太郎さんはうちの会社の取締役でもある。
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