第131話 怒り狂う男
彼の目は真っ赤に染まっており、傍から見てもだいぶおかしい人に見える。俺に怒鳴ったりするのは構わないけど、周囲の人にまで迷惑をかけるのは違うだろう…
「さっきっから言ってるけど周囲に迷惑をかけないでくれ!!これは俺とお前で解決するべき話じゃないのか?お前は自分の好きな人の前で醜い姿を見せるというのか?」
「ぐっ…それは…」
醜い姿というのは若干言い過ぎた感もあるけど…これくらい言わないと今の彼は話を聞いてくれないだろう…とにかく今の彼は危険な気がする…
「とにかく今のお前は何処かおかしいんだよ!!こんな事を言うのはあんまり良くないとは思うけど、今のお前は目も充血して体中を引っ搔いたのか血も滲んでるところがあるじゃないか!!」
「…そうだよ。この女が俺の事を利用しつくして最終的には裏切ったから!!許されないことをしたのはこいつだ!!俺は何も悪くない!!この行動をする正当な理由がある!!」
「どんな理由があってもその当人以外に当たったりするのは違うだろう?周囲を見てみろよ。今のお前を怖がっている人でいっぱいだぞ。今のお前はそれだけやばいやつだと思われてんだよ。」
「…っち!!」
今の彼には以前まであった活力のようなものが一切感じられない。もともとそういうのはあってないようなものかもしれないけど、前の彼よりかは表情もやつれていたりと変化がある。着ている制服の内、ワイシャツには血が少し滲んでいるのだ。本人は見えないようにしているのかもしれないけど、胸のネクタイの部分を見るとそれがはっきりと分かる。
強いストレスを感じたら、それをどうにかして解消するために自分のことを傷つけたりする人は一定数居るし、彼みたいに爪で引っ掻いたりしたりもあるだろう…でもそんな事をしてしまえば余計に痒くなったりしてストレスを感じるだけだ…
「実くん…ちょっと下がっていてくれ。俺が彼と話をしよう。君は先生を一応呼んできてくれないか?先生がいれば彼がどれだけ暴れたりしようとなんとでもなる。今の彼を抑えられるのは限られてるよ。」
「だが…俺がここで離れてしまえば、彼も俺の事を追いかけてくるかもしれない。それ以外にも、鏡夜にあいつと話をさせるわけにはいかないよ。今のあいつは俺や君が言った通り何をするかわからないんだ。変な行動に走ったりするかもしれない。それを阻止するのも大切だけど物事には順番があるはずだ。」
「じゃあどうするつもりなんだい?今の彼はそれこそ大変迷惑な性格をしている人間と同じじゃないか?そんな彼を長時間抑えることはできないと思うんだけど…」
「長時間じゃなくても短時間抑えることができていれば、先生が片付けてくれるさ…だからそんなに気にしなくて大丈夫だ。」
「でも一つ言えるのが、今のあいつを止めるためにはあいつの強力が必須なんだよね…」
俺の視線の先にいるのは綺咲彩…彼女だった。
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作品紹介
冤罪で家族全員から見捨てられた俺は…
https://kakuyomu.jp/works/16817330659841270825/episodes/16817330659843670300
時間がなくて内容が薄い!!って感じた方もいるかも知れません…すみません!!
ちょっと文章がおかしいところがあるかも知れませんが、許容していただけると嬉しいです…
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889
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