第73話  新たな敵・ベルシア到着

僕らは移動前にタクの自宅跡辺りへ下りた。

「みんな、エネルギーをオフにしろ。会話はすべて脳内電波で行う。至るところに監視カメラがあるぞ。」

ギルが「あーわかってるさ。気持ち悪いくらいの数。いったいなんなんだここは?」

「そうね。それに見掛けは、みんな地球人ぽいけど中身は違う。バラバラよ。完全ロボットもいるわ。物凄い科学力ね。戦闘員、医学担当医の私から見ても皮膚感も限りなく本当の生命体に近いわ。」

「そっか、すれ違うだけで見分けるなんて、さすがクレアだ。」

クレアが「そう、そうなのよ。私ってやっぱりすごい。」

「クレア、調子にのるな。」ギルが、からかいながら名前を呼んだ途端、監視カメラが一斉に点滅し出した。

周りの人間?生命体が僕らの異質なる存在に気づいた。そして躊躇なくまっすぐな直線コースで僕らの確保に突進して来る。途中、建造物はともかく、小さき仲間の存在も視界に入っていないように突進してくる。彼らはたぶん...、

たぶん彼に敵意はなく、感情もなく命令系に脳のコントロール室がただ、反応しているうようだ。

だが問題ない。僕の脳内カラダすべての機能は、この全宇宙の全英知を把握している。カラダにはAI以上のAI機能がある。深く電磁波で敵、周囲を透視する。中にはやはり人間も混じっている。なんだあの異常な脳内臓器の割合は?

海馬が異常に肥大している。たぶん遺伝子操作されているようだ。

「みんな、ここで争いは起こさない方がよさそうだ。

相手の正体がわからないまま、こちらの手の内、力は見せれない。タク、タクの自宅跡の確認は今度でいいか。」

「当たり前だバル。逆にこの非常時に私情を持ち込んで悪かった。早くここから逃げた方がいい。」

「みんな、いいか、ケブンのメッセージ通りに宇宙空間座標78W34Nに相手の電磁波に引っかからないように瞬間時空空間移動する。

カラダに重力と無重力が同時に負荷がかかる。行くぞ。」

僕ら時空空間に移動した。

ほどなく相手の電磁波にあたらず、僕らは宇宙空間座標78W34Nベルシアに到着。ケブン、ゼリ、バムの父ケル、3人が出迎えた

3人の表情から、ことが深刻なのが、分かった。

ケブンが「よく、帰還してくれた。事態が急変している。」

「そうか。」僕は僕だが、今の僕はとてつもないほどのエネルギー、英知を手に入れている。あのばかネズミの力を譲り受けた。いや、言い方が違うな。任された、いや違う。僕が”その力を欲した”そうだ、僕が欲したのだ。

今は全宇宙の事柄すべてを僕の手の中でねじ伏せることができる。

僕は改めて、宇宙嵐モンズ星の次期王ではなく現王だと決意した。

「ケブン、宇宙嵐モンズ星の現王の僕に報告を。」

「はい。バル様。」3人は敬礼した。この時点で、ケブン、ゼリ、ケルは宇宙嵐モンズ星の配下となった。

「WOO---!」みんなが歓声の雄たけびを上げる。

そして僕らはベルシアの要塞内に入った。

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