【和風F】【中華F】「正倉院展」行ってきました!その5
前回、「次回はスッポンを取り上げますよ~」と書いておきながら、昨日は日記を更新できず、失礼いたしました。
(ちょっとバタバタしておりまして……)
スッポンというのは、スッポンの形をした容器です(※1)です。
「第75回 正倉院展 出陳宝物一覧」(※2)にも「青斑石鼈合子」=「スッポン形のふたもの」と記載されています。
これが予想以上にリアルな鼈です。
会場の解説にも「動物芸術としても注目される」といった文言がありました。
リアルな鼈の形状と言い、背中に北斗七星が描かれているところといい(古びていたので目で見えはしなかったのですが……)、解説にあったように「不老不死の霊薬を入れていた」かなんかかもしれません。
「霊薬の容器」、古代のファンタジーとかオカルトとかに使えそうですw
「スッポン」の語感が悪ければ、「亀」とかにしてみるといいかもしれませんね。
背中の北斗七星は確認できませんでしたが、目に赤い石が嵌めこまれているのはしっかり見てきましたよ。
これもファンタジー小説に登場させるなら、キラッと光ったりさせるといいかもしれませんw
素敵だったのが「碧地金銀絵箱」(※3)。
青緑色に塗られた小箱に金泥銀泥や絵具で花や鳥が描かれています。
なんというか、中東の雑貨にこういうのがあってもおかしくない感じ。
こういうのを見ると、正倉院がシルクロードの東の終着点だと思えてくるんですよね~。
これ、グッズにしてくれたら購入するのにな~と思いながら見ていました。
たとえば東博には、有名な「八橋蒔絵螺鈿硯箱」(日本史や日本美術の資料集に出てくるアレです)を入れ物にしたクッキーがミュージアムグッズとして売られているんですよ(※4)。
こういうの、奈良博でもお願いしたいです!
また、この部屋には小さな衣桁のようなものもありました。
「紫檀小架」です(※5)。
会場の解説ではフックのようなところに小さな巻物を乗せていたのではないかということでした。
この部屋には古文書もあり、良弁や道鏡の署名が見られました!
「正倉院古文書正集 第七巻 〔少僧都良弁牒、法師道鏡牒ほか〕」です(※6)
良弁は力強い筆の運びです。
女帝を誑かしたと後世に伝わる道鏡は、「鏡」の字の右下の”あし”の部分が長い書き方が印象に残りました。
歴史の本に登場する人物の直筆をこうして目にすると、「ああ、本当に実在したんだなあ」という事実と、そしてそれを現代に生きる我々が目にしている現実に、不思議な感慨が沸き起こります。
他にも正倉院展には古代の日本や、日本だけでなく当時の世界に思いを馳せることのできる展示がたくさんです。
チケット予約制になり、(チケット取るのが大変かもしれませんが、取れれれば)確実かつ、比較的すいた状態で観覧できるようになりました。
鷲生はきっと来年も足を運ぶと思います!
※1
青斑石鼈合子
https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000011933&index=0
※2
「第75回 正倉院展 出陳宝物一覧」
https://www.narahaku.go.jp/wodpr_nh9/wp-content/uploads/2023/09/202310_shosoin_list0907.pdf)
※3「碧地金銀絵箱」※https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000012187&index=1。
※4「八橋蒔絵螺鈿硯箱缶入クッキー」
https://www.tnm-shop.jp/products/detail.php?product_id=1146
※5 紫檀小架
https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000014572&index=0
※6「正倉院古文書正集 第七巻 〔少僧都良弁牒、法師道鏡牒ほか〕」https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000011067&index=20
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