【和風F】【中華F】「正倉院展」行ってきました!その2

「正倉院展」の展示の続きです(※印は、文末に註があります)。


 あ、昨夜、この探訪記を書くのにネットで情報を探していたら「第75回 正倉院展 出陳宝物一覧」というPDFファイルを見つけました(※1)。

 鷲生の記憶とこの一覧とで名称が把握できそうです。


 展示には「半臂」がありました。

「唐古楽安君子半臂 」です(※2)。


 鷲生は「半臂」というのはベストのようなものと思っていたのですが、これについては裾に「襴〈らん〉」と呼ばれる「襞のある裾飾りが」付いていました。

 舞台衣装だそうなので、それでだからでしょうか……。


 落ち着いた緑に黄色の葡萄唐草模様がオシャレだなあ~と思いました!


 その並びにあったのが「刺繡羅帯」。

 羅(透けるほど薄い布)に刺繍をしたものです。(※3)


 菱形の文様がありますが、その一つ一つの菱がたは指の腹ほどの小ささ。それをサテンステッチで刺繍してます。


 鷲生の近くに、同世代の中年女性二人連れがいらっしゃいましたが、「わー細か!」と声を上げてらっしゃいました。

 学校の家庭科や趣味の手芸をしていた人には分かるw とても細やかな刺繍です。


 ただ、鷲生が不思議なのは、透けるほど薄い羅を刺繍で埋めてしまうと、そもそも羅という薄い布を用いる意味がないんじゃ……? という気がするんですが……w。どうなんでしょう?


 さて。

 鷲生の傍で展示品への感想を言い合う中年女性二人連れは、その隣の展示にも「カワイイ!」との歓声をあげてらっしゃいました。

 気持ちは分かりますw。


「雑食瑠璃」、色ガラスの飾り玉です。

 おそらく正倉院宝物検索の「雑色瑠璃 第1号」「第2号」だと思います(※4)。


 検索画面での説明は下記の通り。同じ内容の説明が、鷲生が見た展示にも添えられていました。


「特殊な形のガラス玉。クチナシ玉は、金属の棒に溶融したガラスを巻き付けて丸くした後、側面から棒を押しつけて5~7条のくぼみをつけたもの。捩玉は、さらにこれを左右に捻って複雑な形に仕上げたものである。」


「縞模様のガラス玉。縞模様はガラス玉の上に異なった色のガラスを巻き付けて表現する。色合いは多様である。」


 当時の日本にこれほどのものを作れる技術があったことに軽く驚きました。


 現代のアクセサリーに使われていても全くおかしくない印象ですが、当時は仏像などを飾るために用いられていたとか。

 奈良時代の聖武天皇の仏教へのあつい信仰のありようがしのばれます。


 今日はここまでに致します。


 画像のリンク先などは以下の通りです。


 ※1「第75回 正倉院展 出陳宝物一覧」PDFファイル

 https://www.narahaku.go.jp/wodpr_nh9/wp-content/uploads/2023/09/202310_shosoin_list0907.pdf


 ※2「唐古楽安君子半臂 」

 https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000014875&index=34


 ※3「刺繍羅帯」

 https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000012081&index=2


 ※4

「雑色瑠璃 第1号」https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000021077&index=19

「雑色瑠璃 第2号」

 https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures?id=0000021078&index=20

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