第11話 お腹が空いたケイタくん…

 こんな時に、その話?

ホント、ケイタは食いしん坊だなぁ~

「もう、お腹が空いたの?」

アキが呆れた声を出す。

「あんなのじゃあ、足りないよぉ」

あれだけ食べて、もう?

しかも、その割りには太っていないって、詐欺だよね?

まいったなぁ~

アキは頭を回し

「もうちょっと、待ってて」

あわてて言い返すアキに、

「なぁ~あそこへ行ってみないか?」

ニヤニヤしながら、ケイタは上目遣いでアキを見る。

「あそこって、なに?」

キョトンとしているアキに、

「だから~地下室に行ってみないか?」

今にも行きたそうに、ソワソワと身体を揺らしている。

「何かって?」

次第に嫌な予感がして、アキが眉をひそめる。

「あそこだよ」

 ほら…ガイコツ頭のコックが、わんさかいたところ!」

今度は全員に聞えるくらい、大きく唾をゴックンと飲み込んだ。


「おまえなぁ~」

 まだ、そんなことを言っているのか?

 勘弁してくれよぉ~

明らかにショータが、迷惑そうな顔をする。

だが、先ほどから考え込んでいる様子のユウジが、

「そうか!何かあるかもしれないな。

 見に行ってみようぜ」

パチンと指を鳴らした。

「え~っ」

「マジで?」

「大丈夫なのかよぉ」

三人がバラバラに、声を上げる。

こんな時に、こんなことをしていて、いいのか?

ショータが、眉間にシワを寄せる。

「確かに、このままだと…何もわからないよね?」

意外にも、一番臆病なカガリが、真っ先にユウジの案に賛成した。

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