第6話 時を経たラジコンカーのカタカタと 暗い納戸の暑気払いか
時を経た ラジコンカーの カタカタと 暗い納戸の 暑気払いか
息子の部屋を掃除中のこと。
突如カタカタと金属音がしまして驚き、音の主を探しました。
すると、クローゼットの中にある古いラジコンカー上部のアンテナが前後に揺れています。そのラジコンは、二十年近く前に息子が友人と共に違うものを作り上げるために部品を取り出した残骸のようなもの。
軽いし電池も入っていなかったはずだと思いながらも下部のスイッチをOFFにしても止まず、電池を確認しましたがやはり空っぽでした。
その動きと音はなかなか止まずにそれまであった暑さは、何処へやら背筋がぞわっと冷たくなるような。
しかしながら、家の中に恐怖の部屋を作っておくわけにもいかず、努めて冷静に思い巡らしました。
結局のところ、掃除道具が当たっただけなのだろうと結論付けしました。慣性の法則みたいなものでしょうかね。
しばらくしてその動きは止まり、今確認しましたが静かに無機物らしくただそこにあるだけでした。
「ほっ」
まあ、暑気払いができて今日も良い一日だったのかしら。
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