第13話 魔法省戦闘委員会特別戦闘員
平伏しているシルフのうちの一人が顔を上げた。
「精霊女王の、琉月様でいらっしゃいますよね?本日は、ようこそおいでくださいました…。私はこのシルフ集落の長、ジェリィです。」
「シルフのジェリィさん!かわいい!実は初めてシルフ見た!」
「すごいかわいい!」
「ね!かっわいいねぇ〜!」
「かわいいですか?ありがとうございます。精霊女王様とその御一行様。」
「御一行様だって!」
「琉月だけ特別扱いだ!ま、いいけど。」
「琉月はいい魔法と種族になったのは間違いないしね。」
「当たり前だよね。てかジェリィさんは私たちの名前を知らないわけだし。」
「あはは。」
シルフとみんなはたわむれている。
魔法できれいな竜巻を作ってもらったり、風で浮かせてもらったり、途中で実由が眠くなってきたり、初音がシルフを魅了しようとして失敗したり。楽しい時間を過ごした。
「あーあ!竜巻乗り楽しかった!暗くて困ったけど…ってめっちゃ暗いじゃん!実由っ!腕時計見てっ!」
「おっけ…うわっ!10時だ!」
いつの間にか夜の10時になっていた。
「帰らなきゃ…」
「だね…」
「本日は琉月様と初音さん、実由さん、おいでくださり、ありがとうございました。うちのシルフ六柱を動員して送らせます。2柱で1人飛行させられるので。」
琉月はアンとミーリア、初音はアイサとヴェル、実由はストルとアルアに飛ばせてもらった。
「「「わ〜〜〜〜!すごーーい!」」」
それぞれ家に直行した。それぞれ、あの屋根の家!とか、あの公園に降ろしてくれれば!とか道案内をして帰っていった。
琉月は家について、アンとミーリアに別れを告げ、家に入った。父親の太助がリビングで待っていた。
「ただい…」
「何をこんな遅くまでやっていたんだ!💢!💢!💢!💢!」
「ご、ごめん!友達と歩いてたら遅くなっちゃって…」
「遅くなったにも程がある!誰と歩いてたんだ!!…と言いたいところだが、こんな事は今までなかったし、今回は許してやる。次あったらみっちり叱ってやるからな。」
「はい…(ショボン)」
「それで?政府のことは決めたか?」
「あ、うん。実由と初音…友達もダンジョンに行く許可を貰えるなら。」
「は?遊びじゃないんだぞ!」
「初音と実由は本気らしいよ。」
「いや、子供の本気は本気じゃないかもしれないだろう…。…大体親御さんが許可しないと…」
「それは初音達の話でしょ?政府側からの許可をとりあえずとらないと…」
「………わ、かっ、たよ。初音ちゃんと実由ちゃんも入れてやろう。ただ、政府が何らかの理由で許可しなかったら無理だが…。私にも権限があるからな。多分大丈夫だろう。」
「やった!」
明日、2人に話さないとな〜と琉月は笑いながらベッドに入った。
「ムフフフフゥー」
琉月自身も思った。笑い方がヤバいと。
〈11月7日水曜日〉
「あのあと、琉月が寝てから政府に電話して、正式に実由ちゃんと初音ちゃんが政府に入る許可をもらった。もちろん親御さんの許可がないといけないが。とりあえず琉月達の肩書が決まった。まず、琉月の肩書は…」
ワクワクして琉月は太助の言葉に耳を傾ける。
「…魔法省戦闘委員会特別戦闘員だ!」
「長っ!漢字で書いたとしても…1、2、3......13文字!ほんとに長いねぇ!」
「そして実由ちゃんと初音ちゃんは、魔法省子供科特例員だ。」
「へー。私の肩書のほうがカッコいい!」
「まぁ、琉月のランクのほうが上だからな。琉月はいつ、どの初級ダンジョンにも入っていいが、実由ちゃんと初音ちゃんは特別戦闘員が居ないとダンジョンには入れない。」
「まぁ、私も初音も実由も3人揃ってないのにダンジョンに行こうと思う人はいないだろうけど。」
「そうか。なら関係ないな。日曜日に初級ダンジョンの紅坂ダンジョンに連れてってやるから、伝えておくように。」
「オッケー。」
〈学校〉
「ダンジョンに行けるって!日曜日に!初級ダンジョンの…なんだっけ…なんとか坂ダンジョン…あっそうそう!紅坂ダンジョンに!」
「やった!私達も親からダンジョンに行く許可をもらったよ!」
「うちらのお母さん、頭柔らかくてよかった!」
「だね〜」
朝の会が終わり、体育館に移動。
広先「はい!で、では!体育の、魔法バシュケ…///魔法バスケを始めますっ!」
噛み噛みだ。
〈1時間目体育〉
今日は広道先生が言っていた通り、魔法バスケをする。
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