120 ワイバーン狩り
朝から冒険者ギルドで依頼を受ける。(ワイバーンの魔石3つ50万カーネル。)
その他の素材はギルドで買い取ってもらえる。
ワイバーンの魔石は小売値30万カーネル、卸値は15万カーネルだ。つまりは50万カーネル依頼を受けた方がただ買取してもらうより割高ということだ。
そのほかに買い取ってもらえる素材は多いが運搬が普通の冒険者には難しい。
ストレージを持ちキルにとってはなんの苦労も無く運搬できるのだがストレージもマジックバッグもない人間には殆ど持ち帰れず捨ててこなければならないのだ。
討伐に高い戦闘力が必要なこともあるが旨味も少なくなってしまうためこの依頼を受ける冒険者は少ない。
大人数で挑まなければ運搬もできないからだ。
そもそも大人数を集める事が難しいとも言えた。
以前キルはワイバーンの魔石を店で30万カーネルで買った事が有る。
その時の魔石を2個まだ持っているのだ。でもそんなことは関係ない。
その時もこの依頼は出ていたが今の今まで受けた者がいないということである。
受付でこの依頼を受けるとケイトが驚きながらもクラン全員で受けるんですねと言って受け付けてくれたが、実は狩りに行くのは2人である。
そんなことは言わずに笑ってスルーして手続きを済ませるキルとクリスであった。
ワイバーンの群れが住むドルケン山の移動にはフライで2時間、フクラダンジョンに行くよりは短時間だ。
ワイバーンは普通10〜20匹の群れで生息しているがたまにはぐれた個体が単独で人の街近くに現れると大騒ぎになる事が有る。
そういう個体が狩られて魔石として売られていることはあるが、山に住む群れを狩りに行く冒険者はほぼいない。
つまりキルにしてみれば狩り放題という事だ。
ドルケン山に近づいたので作戦を話し合う。
と言っても簡単だ。基本は空中戦、キルは剣と魔法を使いヘイトテイカーで攻撃を一身に集める。クリスは遠距離から魔法攻撃だ。
翼を破れば墜落するので後で各個撃破すれば良く、まず狙うのはこれであるが首を切り飛ばせば即死するのでそれでも良い。
ただ飛んでいるワイバーンの頭を遠距離魔法攻撃で当てるのは至難の業だ。
的が小さいのだ。それならば威力のある魔法で翼に当てる方が簡単なのだ。
対ワイバーン用に覚えてきた特級土魔法マシンガン爆裂バレットを攻撃の主力に使う。
地に落ちて飛べないワイバーンのトドメを指すのはクリスの役目だ。
ドルケン山の草木も生えない岩肌にワイバーンの群れがいるのを発見した。そのまま飛行戦に突入である。
岩肌からキル達を見つけたワイバーンが飛びたって向かって来た。
その数を数えると14匹で有る。
キルはワイバーンを殺すか墜落させれば良いのだ。
ヘイトテイカーでワイバーンの攻撃を集め遠距離からマシンガン炸裂バレットを撃ちまくり近距離になれば剣を振り首や翼を切り落とす。
空中では14対1の戦いが始まりそしてワイバーンは次々と翼を傷付けられてれて落下して行く。
翼が傷つき飛べなくなったワイバーンは上空からクリスに魔法で一方的に攻撃されトドメを刺されていく。
地を這うワイバーンはただの大きなトカゲでしかない。
空に向かって攻撃する術は持たないのだ。
キルとワイバーンの空中戦は、飛行スピードも旋回性能も攻撃範囲も全てにおいて勝るキルの独壇場で有る。
ワイバーンは次々と落とされていった。
30分としないうちに14匹のワイバーンは狩尽くされてキルがストレージ内に収納した。
次の群れを探すために2人は飛び続けた。
次の群れは16匹、キルが飛び出して行きクリスはワイバーンが落ちていくのを待っていれば良かった。
ワイバーンは次々と落とされてクリスはトドメを刺して回った。
最後にキルが収納して回る。
そんな事を4時間続けワイバーンを120匹狩り尽くしクリスはおそらく800ほどの討伐経験値を稼ぎレベルで80ほど上がったと思われた。
剣士、盾使い、槍使いのジョブが上級になるまで後一歩というところだろう。
明日にも上級に進化しそうで有る。
そうすれば一気にステータスが爆上りするだろう。
初級、中級だけでも3つのジョブで全部で1650ポイント上がっているはずだ。
多分明日にも上級に進化し15000ポイントステータスが上がるだろう。
2時間かけてギルドに戻り解体と魔石以外は買取ってもらった。
ワイバーンの素材は高価で買い取ってもらえた。
120匹で3600万カーネル。魔石以外でだ。
120個の魔石のうちで3つを依頼のために納品して50万カーネルを受け取った。
クランに1割収めるので365万残りのを2人で分けるから1642万5000カーネルの分前で有る。
2人で狩りをした方がクリスにすれば手取りが多くなるのはキルと2人だからだろう。
昨日の投資額の1/3くらいは今日で稼げてしまった。
2人はクランのホームに帰ると他のメンバーにデートして来たのかと探られるのであった。
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