第13話 字ズラの白痴群

 ズラの白痴群はくちぐん


 いくら難しい偉そうなことを言っても、今も世界のあちらこちらで紛争や暴力、差別、貧困が蔓延まんえんしている。この世界を次世代に渡すとき、またしても前世代とおなじてつを踏んでいることを思う。古今ここん賢人けんじん万巻ばんかんの書も、結局はこうそうせず、むなしい。私たちは永年ながねんわたり何をしているのか、と思う。

 いくら文字を書き連ねても、真理に近づいたと思っても、結局、徒労に終わっている。私にしても、この「焦眉しょうびかぜ」を書き、何事かを自分自身へむけ、また誰かにむけて書いている。しかし、それがいったい何になると言うのか。

 

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