第16話 自分の役わまり
ひぼこ様は、呆れた様子を残しながら、
セト神様邸宅を後にした。
帰宅するのかと思いきや、そのまま天界へ。
そう、光側の生命の神に会う為である。
そして光の生命の神の元へと行けば、そこには光側の子供達がいた。
ジャンとシリウスである。
「あ、、えーっと・・・」
兄のジャンがひぼこ様を前に戸惑っていると
ひぼこ「ひぼこだよ。
二人共初めましてかな?」
シリウス「あ、、はい。
初めましてだ。
あ、、初めてまして。。シリウスです。」
ジャン「ジャンです。 初めまして。」
ひぼこ様は、二人を見て涙ぐんでしまう。
ジャンとシリウスは、どうしたんだと近づくと、
ひぼこ「あ、、ごめんよ。。
ちょっと、感傷に浸ってしまってね。」
シリウス「辛い事でもあったのか?」
ひぼこ「いや、大丈夫だ。
君達、兄弟は仲が良いよね。」
ジャン「はい。。。」
ひぼこ「もしも、これから先、離れ離れになっても大丈夫なのかな?」
すると、シリウスが真っ先に言うのだ
「ジャンと離れるなんて考えたこともないよ!
もし、例え離れても、、!
俺達は、すっげー繋がってるからな!
例えば、ジャンが遠くに行っても、
ジャンがどうしてるかなんて、、
きっとわかるさ! なぁ、ジャン!」
ジャン「ハハ、そうだな。
でも、俺は寂しくて眠れなくなりそうだな。。お前が居なくなるなんてな。」
シリウス「そりゃ、俺だって寂しいさ、でも、俺達は、きっと大丈夫だ!」
ジャン「そうだな。ずっと一緒だ。」
ひぼこ様は、二人からの強い意思を感じ、子供達ながらも大人顔負けな、心、精神を持っているのだと改めて思った。
父である生命の神は、子供達を奥の部屋へと促し、ひぼこ様と二人きりで話すことに。
父「どうしましたかな?
あちらで何かあったと。。。」
ひぼこ「いえ・・・
あちらの方々のお考えに、僕はどうもついて行けずでしてね。。。
大人の都合と言いましょうか。
誕生すらも、大人の都合でと考えてしまいそうです・・・」
父「そうですね。。。
私の我が子達、あの兄弟ですらも、今はあのように、無邪気なものですが。
後には、過酷な運命を用意しております。
ただ・・・今は兄弟としての絆を結ばせてやりたく。。。
私の我が子達。アレンもですが。
誕生した事を喜び、使命を果たすべく成長していく姿に喜びをと考えています。
そして。将来、宿命ともなりましょう多くの仲間と共に互いに助け合い、
愛を育んでいく。
そんな姿を想像しては、親バカですね。楽しみであり、嬉しく思うのです。
闇側にいる彼らの兄弟や、妹と共に。
そして友愛と言う、名の元に繋がっていくであろう、子供達と。。
今はまだ、会えずとも。
いつかは、出会い、
愛し。
仲間を思いやる。
そんな彼らとなりましょう。」
ひぼこ「そうですね・・・
私の胸の要らぬものを、あの二人が落としてくれたように御座います。。。
子供の力とは・・・
底知れないものに御座いますね。。。」
そう、言い残し、ひぼこ様は、セト神様の元へと向かうのだった。。。
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